studio Odyssey




明日もまた、エッセイ?

『恋愛感情etc...』(2000/10/22)

(補足説明:
 この『恋愛感情etc...』というエピソードは、1週間このテーマで連載されたものの最終回の話です。このエピソードはそもそもstudio Odysseyで陽の目を見なかった企画のひとつで、要はみなさんの実際の恋の話を募集してそれをお話にしようというものでした。
 その例として、著者自身の恋愛の話を少し脚色したエッセイ的にものをこの週は連載していました。ちなみに冒頭に出てくる、「昨日の日誌」は、2行、「好きです。あなたのことが、好きです」とだけ書いたエピソード)

 昨日の日誌は別に手抜きをしたのではなくて、いろいろとそれまでに書いてきたけれど、そんなそんないろんな言葉よりも、本当に女の子たちが欲しい言葉っていうのはこれだろうと書いてみた。

 んなことは、わかっているわけだ。
(ちなみに僕は男の子なので、男の子からの視点ってことで)

 さて。よくもまぁ、1週間も同じテーマでもったものだと思う。『恋愛感情etc...』
 今回が最終回です。
 明日からはまた、通常のばか日誌に戻ります。「こんな話、つまんねーよ」とお思いでらした方も、最終回、おつきあい下さい。

 そんなわけで、世の中には、いろんな『恋愛感情』があると思う。

 中高生なら、ものすごく淡いものかもしれない。大学生くらいになると、楽しいっていうことが一番に来るかもしれない。もっと大人になると、結構マジのものになるかもしれないし、もしかしたら、略奪愛なんてものにもなるかもしれない。こわっ!

 でもたぶん、そこの根本にあるものっていうのは、形は変われど、同じだと思う。『好き』
 たぶん、それだけ。

 だから『恋バナ』っていうのは、誰でもが聞くことが出来るし、誰でもが共感できると思う。もしかしたら、共感の意味は違って、「反対意見」っていう可能性もあるかもしれないけれど。

 たとえば、飲みに行く。
 男の子同士でも、女の子同士でもいい。もちろん異性のいるグループでもいいし、歳の離れた間柄でもいい。
 んでも、『恋バナ』って、たぶん、みんなに通じると思う。

 特に仲のいいグループならなおさらだ。「誰々が誰々のこと好きらしい」とか、「あいつとあいつ、つき合ってるらしい」とか。
 飲みながら、絶対にそういう話になったこと、あるでしょう?

 そしてもちっと進めば、「実は、今、好きな人がいるんだけど」とか、そんな話にもなったりしたこと、あるでしょう。そしてたぶん、その人は言う。その人とのなれそめ、好きになり始めた頃のこと、たくさん。いろいろ。

 それって、すでに『恋愛感情etc...』

 「誰かのことを好きになる」っていうのは、「恋の始まり」
 その感情は、間違いなく『恋愛感情etc...』
 恋の悩みがあるのだとしたら、それはまさに『恋愛感情etc...』

 そしてふたりはつき合いはじめたとする。
 それで、その『恋バナ』を聞いた連中が、飲みにでも行ったとすれば、そうね、「オノロケ」な話でも聞かされるんだろう。まぁ、それも『恋愛感情etc...』
 そして、そこになんか悩みでもあれば、それはもちろん『恋愛感情etc...』
 やがて恋が愛に変わるとしたら、その全ては、たぶん『恋愛感情etc...』

 そして全ての『恋愛』は終わりが来る。
 それが結婚であれ、別れであれ、すべての『恋愛』に、結末の時が来る。

 そんな全ての結末までが、たぶん、『恋愛感情etc...』

 僕は、etc...というほどの恋愛をしていないし、結末も、先にあげた例で言えば、1つしか知りはしないけれど、この世界には数えられないくらいの人がいて、わかんないくらいの家族がいて、その全てに、『恋愛』って、あったんだと思う。

 だから、『恋愛感情etc...』

 だから、
 この文章を読んでくれている全ての人に。

 僕は、「ここで『恋愛感情etc...』というドラマを作れないかなと思う」とこの話を書き始めた。
 僕は、それがドラマになると、確信して書き始めた。

 だから、
 この文章を読んでくれている全ての人へ。

 あなたの今感じている想いのすべては、たぶん、どんなトレンディドラマよりもすばらしいドラマに、違いないと思うんです。
 だから、うまくは言えないんですけど、がんばって下さい。

 いいことも、悪いことも、全部。たくさん。
 ハッピーな今も過去も未来も、ブルーな今も過去も未来も、全部。

 それはたぶん、あなたが作るドラマ。そして、世界中に溢れているドラマ。
 もしもそれが信じられないと言うのなら、僕が、そのドラマにこのタイトルを。

 ドラマの主人公である、あなたのために。

『恋愛感情etc...』