studio Odyssey




これもまた、エッセイ?

『幽霊なんかいない』(99/8/10日誌より)

 よく、夏のこの時期になると雑誌やらなんやらでやる企画の中に、「あなたの霊感は?」なんて言うのがある。

 僕は霊感はないと思うんだが、あの手のテストではよく高得点になることがある。

 けれども、別に幽霊とか、見えたりはしないんだけどね。

 だいたい、幽霊とかあの手のものは、「恐い」と思っていると「見えてしまうもの」なわけで、別に、暗闇の中を飛ぶ白い光とか、そういうのが見えたって、別にそれと幽霊とは、何ら関係ないんでしょ。

 ないんだよね?

 ないって事にしておかないと、いつも見えてるものが、なんとも今後どう受け取っていいものやらなので、関係ないって事で。

 だいたい、幽霊ってのは、非科学的でいけない。これでも一応、理系人間なわけで、非科学的なものは信じない。まぁ、この目で見たら、話は別だけれど。
 だから、暗闇に飛ぶ白い奴とか、写真に写ってる妙ちくりんな目を引くカゲとか、そういうのは、見えていてもきっと錯覚。錯覚。うん、錯覚。

 ときたま、古い曰く付きの建物とか、曰く付きの場所とか、入った時にぞぅわっとするのとかも、きっと、気のせい。気の迷い。気圧の変化かなんか、そんなんだろう。

「なんか、急に無口になってない?」
 と聞かれて別に返答しないときはそういう感じだからとか、そういうのはまた、別の話。

 夜道で、なんかイヤーな動く物見えたとしても、きっと錯覚。車の助手席に誰か乗ってる様な気がしても、錯覚。

 幽霊なんか、いない。

 いない。
 だから僕が見えるのは幽霊なんかじゃない。
 霊感なんか、高くない。

 じゃないと恐くてトイレにも行けない…