studio Odyssey




これもまた、エッセイ?

『些細なことにも』(99/8/4日誌より)

 この日誌に色恋沙汰の話が載ることは、ほとんどない。
 なぜか。

 知り合いみんなが、この日誌を見ているからだ。こんな所で色恋沙汰の話など、書いたらどうなるか。むかーしの話ならまだしも、極最近のことなんて書いたら、明日には軟禁されてしまう。

 居酒屋に。朝まで。

 それでも、今日はちょっと女の子の話を書く。
 いや、ちょっと、なんというか、自分的には結構な事だったんで。

 今日も、電車に乗って、大学に行った。このくそ暑い夏に、何で大学なんてってんで、11時くらいの電車に乗っていった。
 あついなくそぅーと電車を降り、てくてく歩いていたら、ぽんと腕を叩く誰か。ハテ?と振り返ると、写真を教えている高校生の女の子がいた。
「おおっ!」
「何してんの?」
「こっちの台詞だ。何してんの?」
「お友達とお買い物」
「お。いいなぁ。うちはこれから大学じゃ」
「がんばってー」
「おうさー」

 なんて事なく、2,3の会話をして別れただけだったんだけれど、をい、なにが自分的に結構なことだったんだよってお思いでしょ?

 いや。
 その時、その子が制服以外でスカートはいてるの、初めて見たってわけ。しかも、ロングの。

 キャラ的にも、あんまりロングスカートって子じゃなくて、結構ジーンズとかパンツルックの多い子だったんだけれど、今日、初めてスカートはいてるのを見た。
 なんかちょっと、新鮮な感じだった。それだけ。

 んでもって、だからって、別段なんかひとことが言えるほど、僕は格好イイ男の子じゃ、ないわけで。

 いや。
 ただそれだけ。