studio Odyssey




なんというか、エッセイ?

『雨の日のドラマ』(99/4/6日誌より)

 今日、雨が降った。

 雨が降るとは聞いていたんだけれど、「夕方までは持つだろうなー」と、タカをくくって傘を持っていかなかったのだけれど、大学から帰るバスを待っていたとき、降られた。雨に。

 別に、雨は嫌いではないので、それにうたれていたら、ふっと、傘を差しだしてくれた人がいた。
 ちょっと嬉しくなった。

 それが、オっさんでなければなおのことだったんだけれど。

「濡れますよ」
「ああ、どうもありがとうございます」

 で、オっさんに傘に入れてもらった。が、オっさんと会話することが…大学生ごときに、あると思う?
 気まずい沈黙…けれど、オっさんも僕も、煙草を吸っていたので、ちょうど良かった。

「あ、吸い殻入れ、ありますよ」
「あ、これはどうも」

 と、僕の差し出した吸い殻入れに、オっさんも吸い殻を入れた。

 雨の中でのワンシーン。まるで、煙草のCMだわ。

 それをきっかけに、オっさんと喋り始めた。

 見ず知らず、名前も知らない同士。大学生とオっさん。雨のバス停で一緒の傘なのか、話に花を咲かせる風景。

 なかなか、ドラマな事もあるもんだなぁ…と、再確認した雨の一日でした。