studio Odyssey




なんというか、エッセイ?

『ちょっとハイソサエティ』(99/1/10日誌より)

 今日、生まれて初めてバレエを見た。ちょっとハイソサエティ。

 「白鳥の湖」を見てきたのだけれど、ふ〜む。バレエって面白いねぇ。音楽とダンスのみで構成されたお芝居というのは、なんとなく、チャップリンの無声映画を思い起こしたりした。

 なかなかいい経験をしてきました。バレエとか、オーケストラとか好きで、毎年のように見に行っている姉が言うには、「クルミ割り人形の方がおもしろい」のだそうだが、それはまた来年くらいに見に行くことにしよう。

 それはそれとして、そのあと、まっすぐ帰るにはちょっと早すぎる時間だったので、銀座をふらりとする事になった。
 せっかくだから何か買おう。
 そう考えたのは、ちょっとハイソサエティじゃないかも知れない。

 ふらふらしていて思ったのは、(ちなみに、ひとりでふらふらしていたわけではないので念のため)「そういえば、せっかくバレエを見に行くからっておしゃれしようと思ったのに、この靴はなんだ」

 出かけに、上着にあう靴がなくて、「えーいっ、しぁないっ」とまぁ見れる靴を出したつもりだったけれど、やっぱりこんなくたびれた靴は…寒い。
 よし、靴を買おう。
 思いいたって「銀座ワシントン」に直行。

 したら、「いらっしゃいませ」と言われながら、店員さんにちらりと足もとを見られた。すっごく、恥ずかしかった。

 「足もとを見る」という言葉は、ちょっといい響きを持っていない様に感じるかも知れないけれど、要は、「靴を見ればその人がわかる」という意味でここではとって欲しい。
 有名な話だが、ホテルのベルボーイたちはお客様の靴を見て、お客様がわかるという。餅は餅屋、靴は靴屋だろう。彼らだって、靴を見ればその人がわかるに違いない。

 ううっ、僕、やっぱり全然ハイソサエティじゃない…

 そうそうに靴を買って、退散した。買った靴は、ちょっと予算オーバーだったが、えいくそうと、ハッシュ・パピーを一足買った。

 次回来るときは、「お?」と言わせる位の靴で、「お?」と言わせるくらいのスタイルで出向いてやろう。
 ちょっとはハイソサエティに。