studio Odyssey




そんなこんなで、エッセイ?

『蛍の舞う場所』(2001/6/27)

 都会に住む子の、80%以上は蛍を見たことがないそうだ。

 キリンのCMで言っていた。

 蛍だが、うちの近所には、結構、いっぱいいる。

 僕としては当たり前に見ているものなので、そんなに感動のあるものではないのだが、見たことがない人にすると、結構な感動ものなのだそうだ。うちの近所では、今でこそ見られなくなってしまったけども、十年ちょっと前なら、小学校への道の裏道で、ふつうに見られたものなんだが。

 先日、深夜に火星観測と称してお出かけをした時、たまたま蛍を見つけて、「あ、ほたるだ」と言ったのだが、言ってびっくり。みんなが必死になって蛍を探す探す。僕がその時はライト(蛍光灯のランタン)を持っていたのだけども、「消せ!!」と怒鳴られてしまう始末。
 消し方、わからなかったので、服の中に隠しましたさ。

 暗闇の中、緑の光をはっして、ふわふわと飛ぶ蛍。
 結構、かわいいと思う。

 その時の蛍ははぐれ蛍だったらしく、一匹でふわふわと飛んでいただけだったけど、うん、これがはぐれ蛍でなくて、ほたるの群れだったら、どうなんだろう。
 かくいう僕も、蛍がたくさん飛び回っている映像の記憶は曖昧にしかないのだけども、きっとすごい事になるだろうなぁ。

 都会に住む子の80%は、ほたるを見たことがないそうだ。

 うちから、30分も車で走れば、「ほたるの里」という場所につく。

 夏。
 星空と、その星空を彩る、ほたるを見に。

 この梅雨が明ける頃にと、少し憂鬱な天気の日々に。