studio Odyssey




そんなこんなで、エッセイ?

『RPG』(2001/6/8)

 今日は久しぶりに読んだ本がおもしろくて上機嫌。

 奥付を見ると、初版が6月8日になっているところから、実は今日発売だったと知る。タイトルは「ロールプレイングワールド」
 エニックス出版のものだ。

 このお話は東京湾の真ん中に、アミューズメントパークとして、いわゆるファンタジーRPGな世界の施設を作っちゃって、その中で繰り広げられる物語、みたいな話だ。現実世界とリンクして登場人物たちが書かれるのが、なかなかにおもしろい作品。

 特にテーマの部分が好感が持てて、結構、おきに。
 夢とか、冒険とか、そういうものに対して、既存のファンタジー小説やゲームなんかとは違ったアプローチをしていて、よい感じです。

 特に、最近のゲームのように受動的になりつつあるものに対しての著者の考え方や、その転換についての考察なんかは、ゲームの制作者のみなさんには読んでもらいたい限りな内容です。
 しかも、エニックス出版ってところが、おもしろいですな。(著者もあとがきで書いているけども)

 とは言いつつも、僕、最近ファイナルファンタジーのXをプレイしてみたくてしょうがないんですよね。PS2も買いそうな勢い。

 ゲームは、2極分化が進んでいくのだろうと思う。
 遊ぶものと、見るもの。

 見るものは、ゲームっていうのか?って話はあるけども、その辺の定義も、どんどんと変わっていくのだろう。それがおもしろいかどうかは、またともかくとして。

 でもま、僕的にはやっぱりゲームはRPGだと思う。
 RPGのゲームシナリオを作るのは僕の夢だけども、僕がもしも書くのなら、昔から、ずっと考えていることがある。

 僕の中での、RPGゲームの定義のようなものだ。
 そして僕が書くお話の中でも、気を付けていることだ。

 命を持ったキャラクター。

 お話の中でなら、読む人の頭の中にひとりの人格として生まれて、その頭の中を自由に駆け回れるキャラクター。
 ゲームの中でなら、経験値を上げるだけの戦闘の中でも、その中での会話が聞こえてくるようなキャラクター。

 僕は、そういうものを書き続けていきたいと思うし、そして、そこにたどり着きたいと思う。

 今日は久しぶりにいい本を読んで、思った。
 上機嫌に。