studio Odyssey


消えてく白

待ち合わせはいつもの場所。
いつもは君が早くて、
僕が待たせるのに、

今日は何故か僕が早くて、
君が遅れてる。

時計の針は、
その時を回っているのに、
君は姿を見せない。

昨日電話で言ったことは、
本当に、

本当だったんだ。

僕にはそれが夢のようで、
今日ここで待っていたのに。

もしも聖夜というこの夜に、
このままで、

雪が降り始めたとしたら、

僕は白い息を吐き出して待つ以外、
何をすればいいんだろう。

消えてく、
ため息。


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