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 Table talk Role Playing Game.について。

prologue - Sword World RPG

 遥か宇宙の果てか、遠い過去か、それとも未来か、それとも──次元を越えた異界にあるものか──
 その世界の名は、フォーセリア。

 世界は初め、ただ一人の巨人のみが存在していたと言う。
 「偉大なるひとつ」、もしくは「万物の始祖」と呼ばれるその存在がいかなるものであったか、定かではなく、誰も知らない。

 ただひとつ──その世界は、この永遠の時間を生きた巨人の死によって始まったとされている。

 その肉体は大地となり、最後に吐いた息は風となり、そして全身からあふれ出た血が海になり、巨人が孤独を悲しみ、憤る心は、炎となって世界に熱と生命をもたらしたと言う。

 炎の中から初めに生まれたのは、神々と呼ばれるものたち。

 巨人の右足からは戦の神マイリーが、左の足からは商売の神チャ・ザが、頭からは知識の神ラーダが、胴体からは大地母神マーファが、邪悪なる右腕から暗黒神ファラリスが、善なる左腕から至高神ファリスが──そして、巨人の身体の至る所から様々な神々が生まれ、同時に、体毛から植物が、鱗からはドラゴンたちが生まれたと言う。

 そして、神々の時代。創造の時代。

 神々は、世界を三つに分けた。

 ひとつは純エネルギーのための世界、精霊界。
 ひとつは肉体を持つものたちのための世界、物質界。
 ひとつはこの二つを繋ぐための世界、妖精界。

 神々はそれぞれの世界に、古代種族と呼ばれる種族を作り、世界を広げていったと言う。

 やがて、創造の時代は終わりを告げ、後に訪れたのは、争いの時代──神々の間に生じた些細な相違が端を発したと言われる、争いの時代。
 その争いは、神々の作り出した三つの世界を巻き込み、ついには光と闇の勢力に別れて、古代種族のすべてを巻き込む最終戦争となった。そしてその争いの時代に、古代種族の多くは滅び、神々もまた、肉体を失い、物質界に存在することが出来なくなり、精神的な存在、力となり果て──神々の時代は幕をおろした。

 神々の時代の後に訪れたのは、魔法の時代。

 最終戦争によって、そのほとんどが滅んだ古代種族の中、生き残った種族の──神々が自らの肉体を元にして作ったとされる、人間の──魔法の時代。

 やがて人間は、ひとつの国を作りあげる。
 その名を、カストゥール。

 魔法語に通じた偉大なる魔法使いたちによって治められていたというこの王国は、魔力により発展し、都市を宙に浮かべ、成長したドラゴンさえも、下僕としてあつかったと伝えられている。
 古代語魔法(ハイエンシェント)、精霊魔法(サイレントスピリット)、神聖魔法(ホーリープレイ)──三つの魔法体系が生まれ、そしてそれを礎とし、カストゥール王国は発展を続け──そして、滅びた。
 その発展の礎となった、魔力の暴走によって。

 その理由は、定かではない。

 しかし、王国は滅び、多くの魔法は失われたが、人間という種族が滅んだわけではなかった。

 新王国期──それは、現在。

 神々の時代に栄えた神の力は、一部を残して、存在することはなく。
 古代カストゥール王国に栄えた魔法の力もまた、一部を残して、存在することはなく。

 代わりに生まれた、新しい力の時代──剣の時代。

 剣と魔法の世界、フォーセリア。
 賢者たちは、その世界をこう呼んだ。

 ソードワールドと。


はじめに

 このコンテンツ、『Table talk Role Playing Game.』は、テーブルトークRPGのリプレイの掲載をメインとするコンテンツです。
 テーブルトークRPGのルールは、清松みゆき/グループSNEの共著(発行、富士見書房)による、ソードワールドRPG、北沢慶/グループSNE(発行、富士見書房)による、ソードワールド2.0、矢野俊策/F.E.A.R.の共著(発行、富士見書房)による、ダブルクロス The 3rd Edition等があります。
 詳しい著作権情報、及び当コンテンツにおける著作権に関してのガイドライン等は、Copyrightを参照してください。


テーブルトークRPGって?

GM
:さて、TRPGとは?という文を作るわけだが、皆の衆、完結に述べよ。
ジニー
:"祭り"
GM
:簡潔だなぁ…
ジニー
:この6バイトの簡潔さ!
ドゥアン
:"愛"
ジニー
:負けた…!?
ティア
:なむい。
ジニー
:ここで誰か、1バイトで…
GM
:わかったぞ!これだ!!
ドゥアン
:なんじゃ?
GM
:"w"
ジニー
:言い得て妙w
GM
:お前等、これwebに乗せるぞ、この野郎w
ジニー
:にょろw

 さて、テーブルトークRPG(以下、TRPG)とは何かと言いますと、まずはそもそも、RPGという言葉から説明しなければなりません。
 RPGとは、すでに何度も出てきているように、Role Playing Gameの略です。では、Role Playing Gameとは何か。
 この簡単な言葉、様々な訳し方があるでしょうが、日本語でしっくりと来る訳し方があるとすれば、「ごっこ遊び」とするのが適当かと思います。少し子どもっぽい印象を与えますが、言うなければ大人のごっこ遊びが、RPGと言えましょう。

 ゲーム機が各家庭に1台ずつはあるというこのご時世、RPGをプレイした事のない方は少ないかと思います。
 しかし、ここで言うRPG、少なくともTRPGは、ゲームの世界にあるようなものとは違います。

 TRPGは何人かの仲間達を集め、テーブルを囲い、ゲームマスター(GMと言う)とプレイヤーにわかれ、会話によって世界を楽しむという、大人のごっこ遊びなのです。

 必要なのは、世界の定義が書き記された、ルールブック。
 それから紙と鉛筆といくつかのダイス。(さいころのこと)
 お菓子やジュースがあればなおよしで、最後に忘れてはいけないのが、仲間たちとの冒険を楽しもうとする心構え。

 これだけで、日常を離れ、非日常の世界に住むもう一人の自分になりきって楽しむ遊びこそ、テーブルトークRPGなのです。


このコンテンツ、TRPG Online Replayについて

 このコンテンツは、実際にプレイしたTRPGのリプレイ(上にあるような、演劇の脚本のような文のこと)を公開してします。
 そして、ここに掲載されるリプレイは、全てオンラインセッションによって行われたものです。

 オンラインセッションとは何かと言いますと、要は、インターネットを用いたTRPGのセッション形態の事です。
 セッションとは、TRPGの1ゲーム単位ですが、ここに掲載されているセッションの全ては、IRC(Internet Relay Chat)上で行われたものです。

 普通、TRPGは、GMとプレイヤーとが顔をつきあわせ、ひとつのテーブルの上で行うものですが(故に、TRPGと呼ばれるのですが)、インターネットの普及に伴い、場所や時間の制限の緩い、オンライン上での、チャットによるセッションが可能になりました。
 しかし、従来の方法と違うこの新しい形態は、当然、さまざまな問題を抱えているのも、事実です。
 ここでは深く触れませんが、このコンテンツは、実際のオンラインセッションを通して、いかにすれば楽しく、またスマートに行えるかを提示すると共に(各回の反省会、及びレポートで詳しく書かれます)、TRPGのリプレイから、みなさんにもTRPGの面白さを知っていただこうという思いのもと、公開されています。


用語説明など、特殊なこと

 すでに触れているように、このリプレイは、オンラインセッションのプレイをリプレイとしたものです。
 そのため、市販されているリプレイとは違い、オンライン上での出来事、及び発言を、そのままに残している部分が多々あります。中には普通の会話等も混じっており、意味の通じないものや、内輪ネタ等もありますが、あらかじめ御了承下さい。
(それらがリプレイの目的である、TRPGの面白さや、オンラインセッション上での問題、または解決策、ルールの話である場合には、その都度、リプレイ内で解説はされます)

 以下に、簡単な用語説明を掲載します。()内は略語です。

ロールプレイングゲーム(RPG)
キャラクターになりきって遊ぶ、大人のごっこ遊び。
単にRPと言った場合、ロールプレイ(つまり演技)の事を指す。
テーブルトークRPG(TRPG)
会話によって成立するロールプレイングゲーム。
RPGはゲームの形態。TRPGはRPGを遊ぶ方法といった意味。コンピューターRPGと明確に区別するためにも使われる。
ソードワールドRPG(SW)
和製TRPGの黎明期を作った、グループSNEのTRPGルール。
剣と魔法のファンタジー世界、フォーセリアを舞台にした、初心者にも取っつきやすいルール。
ダブルクロス The 3rd Edition(DX、DX3rd)
F.E.A.R.の現代異能ものTGRPGルール。
レネゲイドウィルスと呼ばれるウィルスに感染し、異能を使う事ができるようになったキャラクターを扱うゲーム。
「ダブルクロス」──それは裏切りを意味する言葉。
オンラインセッション
通称、オンセ。
普通、TRPGはプレイヤーとゲームマスター(ゲームの進行役、GMと呼ばれる)が顔をつきあわせてひとつのテーブルの上で行うためにTRPGと呼ばれるが、インターネットの普及に伴い、オンライン上でチャットを用いて行われる形態が生まれた。これがオンラインセッションである。
このコンテンツは、すべてIRC上で行われたオンラインセッション(1ゲームの単位をセッションと言う)のリプレイである。
そのため、通常の会話には存在しない、顔文字やw(笑の意味)等がそのまま使われている。
これはリプレイ作成時にあえて直さず、オンラインセッションの雰囲気を味わって貰うためにそのままとした。(ただし発言順序や句読点等は読みやすさを優先して修正している)
IRC
正式名称は、Internet Relay Chat。
1988年にフィンランドで開発され、1990年には日本でも利用が開始されたネットワークリアルタイム会議システム。
インターネット上のIRCサーバに接続し、それを経由してクライアント間でチャットを行うため、世界中どこからでもアクセスできる。
ようはリアルタイムチャットシステム。
リプレイ
実際に行われたセッションを映画やドラマの脚本のように台詞に起こしたもの。
さいころぼっと
このコンテンツに掲載されているオンラインセッションでは、IRCを使用したため、クライアントによってはダイス機能(さいころのこと)が存在しない。そのため、代表として1名がCHOCOAクライアントを使用し、CHOCOA Scriptによって書かれた『さいころぼっと』を使用した。
『さいころぼっと』については同ページの「さいころぼっとについて」を参照していただきたい。
w
(笑)の意味。チャット上では(笑)と打つのはおっくうなので、よく使われる。
(;´Д`)
顔文字。表情を表すのに使う。いくつものパターンがあるので、ここでは全てには触れない。
Σ
シグマは本来の意味ではなく、驚きを表現する時に使う。顔文字と組み合わされる事もある。
1ゾロ・6ゾロ
ダイス2つの両方の目が1の時を1ゾロ、またはピンゾロと言う。ソードワールドRPGではこの目が出ると行為が自動的に失敗となる。逆に両方の目が6であれば6ゾロ。いかなる行為も自動成功となる。
プレイヤー(PL)
中の人と言われたりもする。実際にゲームをしている本人のこと。
対義語はプレイヤーキャラクター(PC)
プレイヤーキャラクター(PC)
実際にゲーム中にいるキャラクターのこと。プレイヤーと明確に区別する際に使う。
パーティ(PT)
プレイヤーたちのパーティの事。PTと略す。

さいころぼっとについて

 このコンテンツに掲載されているリプレイでは、ダイス機能をIRCクライアント、「CHOCOA」上で動作する、CHOCOA Scriptによって作成し、使用しています。
 乱数は、比較的ばらけたものが吐き出されるように内部的に処理してはいますが、必ずしも、全ての出目の確率が一定確率であるという保証はありません。

 さいころぼっとは基本的に乱数発生のためのScriptです。
 そのため、ソードワールドRPG以外のオンラインセッションでも利用可能です。
 studio Odysseyでは、みなさんのオンラインセッションを助けるため、このさいころぼっとを公開します。

 「さいころぼっと」を利用するにあたって、「Copyright - studio Odysseyの著作権に対するスタンスと、プレイヤーとしてのお願い。」を、必ずご一読ください。

さいころぼっと
DownLoad
Version : 0.6sw
Filename : dice.zip
MD5 : 5FDCF5FD47CD9FA745B949713123E074
主な機能 :
 ころころやいっころと行った発言に6の乱数を発生させる。
 100面体までのダイスを複数振る機能。(面体は無段階)
 ソードワールド用、レーティング処理。
さいころぼっと(dx)
DownLoad
Version : 0.8dx
Filename : dice_dx.zip
MD5 : 4C986BF8D729278981D8F2D89640EEF7
主な機能 :
 ころころやいっころと行った発言に10の乱数を発生させる。
 100面体までのダイスを複数振る機能。(面体は無段階)
 ダブルクロス用クリティカル処理。
 ボーナスの追加処理。

 公開されているものには、ソードワールドRPGのレーティング表は含まれていませんが、関数は用意されていますので、組み込む事は可能です。
 詳しくは解凍後に出てくるReadmeファイルをご覧ください。