spit:「…っていうか、ここ、護るの?
スピットはプロンテラの北、その名をヴァルキリーレルムという、ギルド砦のある一角にワープポータルで飛んできました。
教えられたとおり、攻城戦の打ち合わせに参加するためです。
Ridgel:「しかも、真ん中ですか…
どーんとそのヴァルキリーレルムの中心にたつギルド砦を見上げて、リジェルさんもつぶやきます。
攻城戦。
それは、ギルドの中で、正規承認を取ったギルドだけに許された戦いでした。
来るべき魔物との戦いのために、より強い者に街を護らせるため、ルーンミドカツ王国の国王、トリスタン三世は、冒険者たちに防衛の要となる砦を、奪い合うようにさせたのです。
強い、力をもった冒険者たちは、自分たちの力を試すかのように、その戦いに飛び込んで行きました。
熟練の冒険者たちがしのぎを削り、いくつかの砦を奪い合う…それこそが、まさに攻城戦なのです。
spit:「…護れるのかねぇ。
Ridgel:「どうなんでしょうねぇ…
Furiae:「まぁ、頼まれましたし、全力を尽くしましょうか…
fu-ka:「ショーグンさんも、ずいぶんすごいお友達を…
Linecell:「なんでも…
砦を見上げながら、ラインセルさんは言いました。
Linecell:「エンペレースで、
取れてしまったとかなんとか…
攻城戦は、砦の最深部にあるエンペリウムを壊したギルドが、勝者となります。
勝者は、その砦の持ち主となりますが、制限時間が切れていなければ、そのまま攻城戦は続行されます。
つまり、制限時間内、砦持ちギルドがエンペリウムを護りきれたら、防衛。
護りきれずにエンペリウムを壊されたら、その砦は壊したギルドのものとなるので、時間内であれば、再度スタート。
しかし、新しい砦持ちギルドは、今度は当然防衛に回るわけですが、布陣を弾き直す時間などはないため、取っては取られ、取られては取り…という状態になることもあるのです。
それを、冒険者たちは、エンペレースと呼ぶのでした。
spit:「それでも取れれば、たいしたモンだ。
つぶやきながら、スピットは砦の中に入りました。
Furiae:「ギルド、Ragnarokは、正規承認も取ってないですからねぇ…
Ridgel:「RRも、攻城戦はしませんしねぇ…
その後ろに、みんなも続きます。
*2
砦の中には、すでにたくさんの人たちであふれていました。
spit:「…とりあえず、どっか座るか。
と、打ち合わせが始まるのを、スピットたちは座って待ちます。
Ridgel:「ところで…
リジェルさんが言いました。
Ridgel:「この砦の持ち主のギルドは、なんというのでしょう?
spit:「
シラネ。
さすがだ。
やがて、この砦を持つギルド、「時の番人達」
*3のマスターが、防衛のために集まった皆に向かって話し始めます。
スピットは、彼を知りません。
でも、隠し持ってきた芋を食べながら、話を聞いています。
やがて、集まった皆をチーム分けし、要所に配置するという話になって…
Ridgel:「恐ろしい事に気づきました…
ぽつり、リジェルさん。
Ridgel:「Wizが、スピットさんしかいないような…
っていうか、
人数少なすぎ!?*4
そんなこんなで、第一防衛ラインのチームが決まり、ベンチメンバーが逃げ腰になり始めて、そろそろ逃げるかと思いだしたころ…
「では、この、第二防衛地点は、狭くなっているので、大魔法を使えるWizのいらっしゃるところにお願いしたいと思うので…」
やるべきことは決まった。
「では、どなたか、パーティーリーダーを…」
Ridgel:「…
Furiae:「…
fu-ka:「…
Linecell:「…
spit:「何故、俺を見る。
そして…
時は進み、攻城戦開始、30分前。
砦の前は…
spit:「なんじゃ、この量はー!?
Ridgel:「攻・防が、入り交じってるんですかねぇ…
スピットは風花ちゃんを探します。と、彼女は砦入り口の左手にいました。「よー」と、スピットたちがそこに向かうと…
spit:「…
fu-ka:「心細かったので、みなさんに声をかけてきました。
たくさんの冒険者たちの姿…そして…
capricorn:「スピさん!!
spit:「おお、カプさん。
capricorn:「本当に来ていただけるとは…
spit:「いやぁ、頼まれたからね。
capricorn:「あ、スピさんのパーティ、空きあります?何人か手伝ってくれるという人が来てくれたので、スピさんのPTに入れていただけないかと…
そんなこんなで…
spit:「…
うむ。
あの狭いところに、18人!?*5
そこに、打ち合わせの時に司会進行をしていた女騎士さんから、スピットに電波が届きました。
「スピットさん」
spit:「ほい?
「第二防衛ラインの統率は、スピットさんにお任せします。
spit:「あい。
「そろそろ、開始ですので…準備はOKですか?
spit:「当然。
スピットは帽子をちょいと直して、言いました。
spit:「棺桶に入る準備は、いつでも万全だ!
Ridgel:「いきますぜ!!
早っ。
やられるの早っ!?
*6
「た、たいちょー!!」
パーティメンバーのクルセイダーさんから、電波が届きます。
「せめて、ディボーション
*7かけるくらいは、耐えてください!!」
「支援しますよー」
と、プリさんです。
spit:「OKOK。
スピットは帽子をちょいと直しながら、再び砦の中に飛び込みました。
spit:「今のは、
つかみだ。
Ridgel:「そうだったのか!?
spit:「ここから、本気モード!!いっくぜー!!
漏電ですか。
「隊長!」
パーティのアサシンさんが言います。
「
仲間が巻き込まれています!!」
攻城戦での戦闘では、範囲魔法は、同盟ギルド以外には当たってしまいます。
spit:「何を言うか、諸君!!
スピットは次の魔法を唱えながら、言いました。
spit:「我々02小隊は、この場所から先に進ませるなと言われたのだ!!
*8
Ridgel:「まぁ、そうですね。
spit:「そして、02小隊の2チームは、同盟を組んで、ダメージがいかない!
*9
Furiae:「受け持ち地点のみんなは同盟組み合ってますからね。
spit:「すなわち…
spit:「当たる奴は、
すべて敵。
Ridgel:Furiae:「なるほど!!
「奥に行きたい、防衛仲間はどうすれば…」
reira:「がんばれ。
Ridgel:「誰が敵で、誰が仲間かわかんなかったけど、それでいいのか。
Furiae:「突貫!!
02小隊のみんなは、なだれ込んでくる冒険者たちに向かって、飛びかかります。
「大魔法を断続的に、入り口に設置する!!」
スピットは叫び、02小隊、二番隊の魔導師に目配せします。こくりとうなずき、魔導師はクァグマイアをその場所に出し、ストームガストの詠唱に入ります。杖を振るうスピットに飛ぶ、プリーストからのサフラギウム。
クルセイダーがディボーションを唱え、魔導師たちを護ります。
「ハンターは持ち場出口付近に下がって、遠距離攻撃!!」
「リジェさん、突っ込みましょう!!」
「スピットさんの命はとらせねぇ!!」
武器を構え、フリアイさんとリジェルさんが持ち場になだれ込んでくる冒険者たちに斬りかかります。
「スピットさんの命は、私が取る!!」
「違うだろ!?」
飛び交う魔法。剣戟。
その隙をぬって、一人の騎士がスピットに向かって飛びかかってきました。「!?」「魔導師を倒せ!!」「おおぅ!?」「やらせはせんよ!!」
斬りかかる騎士に向かい、リジェルさんが飛び込みます。同時に、スピットはリジェルさんと入れ替わり、騎士に向かって振り向きながら、「ユピテル…」「レックスディビーナ!!」
どこかからか飛んできたそれは、魔法を封じるプリースト魔法。
しかし、スピットはそのまま、「ユピテルサンダー!!」
騎士に向かって、雷弾を打ち込みます。
「ヒール!!」
仲間のプリーストからのヒールを受け、「無駄なことをッ!」スピットはディビーナを飛ばしたプリーストを探します。「今日の俺には、魔封じはきかねぇ!」「隊長!そのハットはもしや、ピアレス!?」「いつもと同じじゃないのかッ!?」「違いが全くわかりません!?」
*10
「騎士は任せた!!」
スピット。
「当たらないんだな〜」
リジェル。援護に入ったフリアイも「あたらない〜」
二人を振りきった騎士が、スピットに斬りかかります。
「むぉ!!」
Ridgel:「
た、盾だとー!?
レアな映像。
spit:「今日の俺は、いつもと違うぜ!!
*11
Furiae:「SoSはー!!
spit:「いやー、攻城戦でSoS使って、落としたらいやじゃん。
スピットは言いました。
spit:「そんなわけで…
spit:「
死にさらせ!!
お前が死ぬのかよ。
「隊長ー!!」
パーティメンバーからの声が聞こえてきます。
「何やら、とてつもない量の敵が…!!」
「しかも、リジェルさんがやられたー!?」
Furiae:「そして、私もしぼーん。
reira:「続きマース。
Ridgel:「攻城戦は、厳しいですなぁ…
spit:「大丈夫だ。焦るこたぁない。
スピットは、実は知っていたのです。
プロンテラ北のセーブポイントには、華ちゃんが待機して、サンクチュアリを出してくれていました。そこからの情報によると、なんでも、スピットたちよりも1ブロック前を護っていた01小隊はすでに壊滅し、02小隊が防衛の矢面に立っているというのです。
spit:「01小隊が護っていた場所を、攻め側のPTが護って、防衛軍が持ち場にたどり着けないようにしているらしいけどな。
Ridgel:「だから、あんなになだれ込んでくるのか…
Furiae:「どうします?
spit:「ん?
スピットは言いました。
spit:「きまっとる。
spit:「
とつ、げき!!
駆けつけた、あおさん、みみ姫、ゼルク、槇恵さんをパーティに加え、ギルドRagnarokの、01ポイント奪還作戦開始です。
*12
spit:「いくぜー!!
Farmei:「おかえり〜。
だから、早すぎだと。
spit:「再度挑む!!
Ridgel:「(ピー:ギルド名)むかつく。
Zeruk:「この、クソ(ピー:職業)が!!
荒れてます。
「隊長、壊滅しそうです!!」
電波が届きます。
spit:「とりあえず、Ragnarokの面々は、02小隊の受け持ちにたどり着き、援護に回れ!
makie:「でも、元01のとこにいるPTが…
aoiruka:「(ピー)、痛いよ!!
spit:「俺が、大魔法でおとりになる!
スピットは先陣を切って…
spit:「死なば、もろとも!! ロードオブ…
呪文の詠唱に、ハンター、魔導師が振り向きます。
Ridgel:「スピットさん!?
spit:「振り向くな!! 02小隊の持ち場を、護るんだ!!
その瞬間、スピットに、いくつもの魔法が、一斉に襲いかかりました。
発言する余裕を他にまわせ。
aoiruka:「持ち場に合流!
makie:「スピットさんの分までがんば!
Ridgel:「見ててくれ、スピットさん!
Ridgel:Zeruk:「
遠い空の向こうから。
spit:「
ああ、死んでるさ…
Farmei:「…早っ。
プロンテラ北、セーブポイント前。
スピットは言います。
spit:「OKOK、なんとしても、02小隊に合流するぜ。
そして、スピットは単騎、元01小隊の持ち場を制圧したパーティの攻撃の合間をぬって、02小隊の持ち場にたどり着こうとしますが、敵もそれを易々とは許しません。
spit:「むぉ!?
Farmei:「…
spit:「よーし、またいってくるぜー。
spit:「負けるものかー!!
Farmei:「…
spit:「よーし、SPなんざへってねぇ。
spit:「ちょっとごめんなさいよ、通して…ごは!?
Farmei:「みんなが来るの待てば?
spit:「OKOK、あのハンター、ライバル認定。
spit:「貴様は、俺の、らいば…げっふん!
Farmei:「早すぎな…
spit:「今の回は、ライバル宣言しに行っただけだ。
spit:「ぜってー、通ってやるか…ぎゃふん!
Farmei:「…
spit:「まだまだー!
何度も何度も繰り返すうち
*13、スピットの顔も覚えられたのか、近づくと、即、ダブルストレイフィングとユピテルサンダーのステキコンボで狙い打ちされるようになりました。
しかし、スピットはあきらめずに、何度も何度も挑みます。
02小隊の持ち場では、仲間達が懸命に戦っています。一刻も早く、その場所にたどり着き…
スピットの頭の中に、砦の持ち主であるギルドの、参謀らしき騎士の女性から電波が届きました。
「どうですか?」
「01部隊が壊滅して、02部隊が矢面にたってる。まぁ、なんとか押さえてる」
「そうですか…ある程度足止めできれば、次のブロックに通してしまってかまいません」
「…そーだな」
にやり、スピットは笑います。
聞こえてきた彼女の声に、ちょいと帽子を直しながら。
「砦の、2階以降に進入してくる人もいませんし、エンペ部屋にたどり着いた人も…」
「そりゃそうさ」
「俺たちが護ってんだぜ?」
そして砦前。
倒された、ギルド、Ragnarokの面々が集まりました。
mimihime:「入った瞬間に狙われる…
Ridgel:「かといって、入らぬわけにも…
makie:「ばらばらにいっても、だめですよ。
Furiae:「少人数でいっても、やられるだけですしね。
makie:「スピさん、こういうときこそ、スピさんの一声、みんな、かたまりますよ。
spit:「最後の攻撃とおもって、いく。
スピットはちょいと帽子をあげて言いました。
Zeruk:「了解っ。
mimihime:「私もがんばりますから。
aoiruka:「スタブするぞー!
spit:「…よし。
spit:「
突貫!!
そしてギルド、Ragnarokは砦の中へと飛び込みます。
駆け込んでくるスピットたちを見つけ、元01小隊の守り位置を占領したパーティの魔導師が、魔法を唱えます。
そこに飛び込むのは、ペコペコを駆るあおさんとリジェルさん。迫る騎士二人に向け、矢を放とうとするハンターに、フリアイさんが飛び込みます。その背中の向こうから、ゼルク、そして槇恵さんの矢が、敵の前衛を押し戻します。
「…この砦は、わたさねぇ」
スピットは杖を握り直し、乱戦に飛び込みました。
「何度も何度も…この砦の持ちギルドの同盟か!? どこのギルドだ!?」
「同盟なんかじゃねぇし、この砦のギルマスと話したこともねぇや」
乱戦の中、スピットは素早く魔法を唱えます。
生まれる雷の迸り。
その光の中、訪ねる声に、スピットはにやりと口許を曲げ、答えました。
「ならば、何故、そうまでして、この砦を護る!?」
「何故、護るのかって?」
生まれる風の中、スピットは言いました。
「この砦を護りたいっていう奴がいて、俺に護るのを手伝って欲しいって言ってきたから、護ってるだけだ。護りたいモンがある奴に、力を貸すのに、それ以上の理由なんかいらねぇし、それから、覚えておけ──」
「俺たちは、ギルド、Ragnarok!!」
魔法の最後と共に、スピットは叫びました。
「押し通る!!」
風が呼んだ光が、はじけ飛びました。
「隊長!?」
02小隊の仲間たちが、たどり着いたスピットたちに、はっと目を見開きました。
「死んだかと!」
Ridgel:「幾度となく死にましたが…
Furiae:「仕様です。
spit:「とりあえず、俺が来たからには、これ以上先にはすすませねぇ。
にやり、スピットは口許をゆるませて、高らかに呪文を唱えました。「ロード・オブ・ヴァーミリオン!!」
Ridgel:「キター!!
spit:「02小隊、体勢を立て直せ!!
スピットは壁の影に飛び込みながらいいます。
spit:「二番隊!仲間のHPが減っていたら、オープンで報告。姫、出来るだけ気づいたら、二番隊にもヒールを!
mimihime:「難しいことを…
spit:「ゼルク、槇恵さんは、奥に下がって、入り口方面の狙撃!
Zeruk:「了解!
makie:「アンクルは!?
spit:「アンクルはいい。トーキーくらいで笑わしてやれ!
makie:「よーし!
aoiruka:「マテ。
皆に指示を出すスピットに、騎士が斬りかかってきました。その騎士は、先にスピットを倒した騎士でした。
Ridgel:「またお前かー!!
Furiae:「やらせはせんよー!!
飛び込んでくる二人と、スピットは素早く入れ替わります。
Ridgel:Furiae:「スピットさんは、私が斬る!!
スピットは笑いながら言います。「落ち着いて戦え!」
spit:「俺たちは、強い!
それに、皆が雄叫びのようにして、応えました。
「隊長ー!!」
そして…
鐘の音がひとつ、鳴り響きました。
それは、戦いの終わり。
2時間の攻城戦の終わりを告げる、鐘の音でした。
spit:「…あれ?
Furiae:「…あ。
Ridgel:「い。
Zeruk:「う?
aoiruka:「え?
mimihime:「おお!
そうです。
Furiae:「やったー!
Ridgel:「もしかして、防衛してしまいましたか?
Zeruk:「勝ったぞー!!
makie:「うおー!勝ってしまったー!!
*14
02小隊の皆も、素直に言っていました。
「勝ったのかッ!」
「まさか、防衛できるとは!」
「護りきったぞー!!」
「勝ったー!!」
仲間たちの声に帽子を直すスピットに、電波が届きます。
参謀の騎士さんからです。
「お疲れさまです。防衛してくださった方々は、エンペ部屋に集合してください」
spit:「エンペ部屋に集合だそうだ。
言うスピットに、仲間たちが返します。揚々と、力強く。駆け出しながら。
「了解ッ!」
初めて訪れた、ギルド砦のエンペリウム部屋です。
そこには、防衛に参加した皆が、集まっています。
ギルド、「時の番人達」のマスターが、防衛に参加してくれた皆に向かって、ねぎらいの言葉をかけています。
スピットたちは、それを耳にしながら、仲間たちにだけ聞こえる声で、お互いの労をねぎらっていました。
spit:「ああ、そうだ。終わったら、みんなに言おうと思ってたんだ。
思い出して、スピットは仲間たちに向かって言いました。
Ridgel:「なんです?
spit:「実は…
Ridgel:「実は…?
02小隊:「
オイ。*15
それから、みんなで砦前で記念撮影をしました。
「隊長、またご縁があれば!」
「今度は、どこかに、狩りにでも行きましょう!」
去っていく、一緒に戦った仲間たちに向かって、スピットは言います。
spit:「おーう。またなー。
Furiae:「ポタ広場のベンチに来れば、あえるでしょうけど。
Ridgel:「ですなー。
capricorn:「ありがとうございました。
記念撮影の終わった砦前、スピットに声をかけたのは、この防衛戦に参加してくれないかと声をかけた、魔導師のカプさんです。
capricorn:「おかげで、見事防衛できました。
spit:「いやぁ、いい経験だった。
Ridgel:「しかし、防衛となると、次週もという話になりますが…
Furiae:「あー…ですねぇ…
Zeruk:「ならば、次週こそは、(ピー)の奴らを…
Ridgel:「私は(ピー)ギルドを…
capricorn:「あははは…
カプさんは笑っていました。
「おーい、スピットー!」
ある晴れた日の午後。
スピットは帽子屋の主人に呼ばれて、「ほーい」と答えました。
「手紙が来てるぞ!」
「へっぽこ、受け取ってこい」
「はーい」
ぽよんぽよんと、へっぽこが部屋を出ていきます。
そして、ほどなくして、少し大きめの封筒を持って、戻ってきました。
「お手紙ですよー、ご主人さまー」
「見ればわかるわい」
スピットはへっぽこから手紙を受け取ると、その封を切りました。
中には、一枚の写真が入っていました。
「ああ…」
「なんですか、ご主人さまー」
「懐かしい、写真さね」
軽く笑い、スピットはその写真を机の引き出しの中にいれました。「さて、へっぽこ」そして、机の上にあった帽子を、ひょいと頭の上に載せました。
「お出かけですね!ご主人さま!!」
「今日は、どこに行こうかね」
その写真の後ろに映っている砦、それは、ヴァルキリーレルム3。
スピットは、今、その砦を持つギルドの名を、知らないのでした。
*16
*1 さて、先にお話しておきますが、今回のRO日記は、攻城戦です。そして、このお話は、2003.11.16と2003.11.23の、2回のお話をミックスして、1回分にしていますので、SSでは、少々、おかしい部分などもあります。というのも、真面目に攻城戦の最中にSSなんて、撮れないからです。なので、その辺はご容赦ください。あと、SSのギルドエンブレムは、モザイク処理は「無理」な量なので、していません。これによって個人は特定できないし、いいかなーと。
*2 なお、capricornさんは、この砦のギルドの人ではなかったりする…つまり、スピットから見て、この砦を持っているギルドの方は、この時点では、お友達のお友達。
*3 名前を出していいものか迷いましたが、砦取れば、名前知れるし、いいかなーと。(今回のRO日記は、結構いい加減だ…)
*4 ここにいるのは、有志チームだけですが。
*5 今度は多すぎ!?(なので、2PTに分けました)
*6 攻城戦の時、砦内でやられると、セーブポイントに強制送還される。つまり、入り口から入り直さないといけない。
*7 ディボーション。献身。かけた相手が受けるダメージを自分が肩代わりする、クルセイダーのスキル。
*8 この時のパーティ名は、いつものプロベンではなく、「番人02」。一番隊が「番人02」で、二番隊が「番人02II」。spitたちは、02小隊と呼んでいた。
*9 同盟が組めるのは、3ギルドまで。この地点にいたのは、3ギルドのみ。
*10 ピアレスハット。マルデュークというモンスターのカードを刺したハット。決して沈黙にかからない。普段spitがかぶっているのは、このハットではない。
*11 攻城戦仕様。ちなみに、杖はクワドロプルデクストロースドロッド。当然、ヒルクリなど持っていない。
*12 正確には、Ragnarokの面々が参加したのは、2回目の防衛の時。この、01ポイント奪還作戦は、2回目の防衛の時の話。01ポイントが落ちたのは、1回目の話ですが…(2回目は、そもそも01ポイントに人がいなかったので、他のPTにそこを押さえられて、大変だったのです)
*13 これは、2回目の防衛の時の話。もー、行くだけで殺されるので、腹が立ったので、やられる前に、本当にこうして発言していた。しかも、それを見ていた人がいて、後で、その事をベンチで言われるという…だって、ただやられるだけじゃ、しゃくじゃん。
*14 本当は、鐘が鳴ったりはしないので、念のため。ちなみに個人的な話ですが、僕は電波時計を持っているのですが、この攻城戦時間の2時間は、とても正確に始まり、とても正確に終わるようです。
*15 実はこれ、かなり本当の話だったそうで…Wisで言われていたんですが、後日、別の場所のサイトでこの時の奥の話がちろっと出ていたことがあったのですが、同じ事が書いてありました…いやぁ、最前線はかなり燃えましたぜ!よかったな、みんな!!(1回目は、最終防衛ラインまで来たのは、10人くらいで、2回目は、ノビ一人だったってさ。マヂかい)
*16 そんな訳で、攻城戦初参加をした時のお話でした。ちなみに、参加しなかった3回目ですが(仕事だったので)…開始2分で落ちてしまったそうで…なむ…
ちなみに、ギルドRagnarokは基本的に攻城戦に気合いいれてやってません。念のため。(お金もないし、力もないので)