spit:「アールベールター。
うきうきと、スピットはイズルードからの定期船から、アルベルタへと飛び降りました。
今日、アルベルタではお祭りが開かれていました。
そのお祭りは、一年前に企画され、そして今日、陽の目を見た、冒険者たちが中心となって企画した、夏の一大イベント、『サマーフェスティバル』でした。*1
spit:「さーて、どんなイベントをやってんのかなぁ。
スピットは、アルベルタの町を歩き出しました。
「ああ〜声を掛けるな!僕が今何をしているのか、わかっているでしょ?さぁ、この小さい杓子に砂糖とソーダを適当に混ぜて…そのまま熱を加える。
少しずつ溶かしていって、ある程度粘りと色味がついたら、合図して鉄板の上に注ぐので、せっせと切り取って、そのまま食べてちょうだい。
僕が何を言ってるのか、ちゃんとわかってる?時々うなずいてくれないと。
それじゃ、タートルアイランドを征服するところだった、おじいさんの話はしってる?」
spit:「おー、これは演劇か?
スピットはアルベルタの路上で講演されていた演劇に、足を止めました。
人だかりがすごくて、よくは聞き取れませんでしたが、たのしそうです。
spit:「他には、なにやってんのかなぁー。
「幾多の噂が交錯する中、実在するのかさえ定かではない、幻に包まれた島…しかし、私は知っている。
探しにくく、到達するのは至難…帰ってこられる可能性は初めから薄いぞ?それでも、タートルアイランドに行きたいというのかね?」
appi:「あれ?スピさん、なにかやってますよ?
spit:「お、ラジオとかいうのの、公開録音か。
アルベルタ大階段脇で立ち止まると、スピットとアピは人だかりの中心にいたプリーストの女性の声に耳を傾けました。
spit:「あれ?あの人、むかーし、コモドの洞窟で会った人だなぁ…
観客は彼女のトークに一喜一憂していました。
もちろん、スピットもその中に混じっていたのですが。
appi:「スピさーんどこですかー?
spit:「あ、あれ?アピ!?どこ行った!?
「あの空の下だと言っても、そこまでの遠さは決して見た目だけで測れるものじゃない…まるでアルベルタとタートルアイランドの距離のように…
タートルアイランド…そこがどうしてタートルアイランドと呼ばれるのかを、知りたくはないですか?ふふ、聞いてみれば、なんと言うことは無いですがね。
島の外観が、まるで亀が頭を出したような形をしているから『タートルアイランド』なのです」
失踪するペコペコを駆る騎士に、スピットは目を見開きました。
spit:「すげっ。
uxi-ta:「突き抜けていったよ!
Sylphienne:「すごいです…
appi:「ですねぇ。
ribbean:「これが、ペコレースというやつか…
アルベルタの町を、ペコペコを駆り、様々な障害物を越えて速さを競うペコレース。
spit:「なんだ!?
uxi-ta:「枝モンファイト!*2
Max:「あ、アコたんが歌ってる。
spit:「む!?
luvas:「反応はえーな…
Zeruk:「す、スピ様!?
aoiruka:「アピさんの視線が…
appi:「なんです?
reira:「こわ…*3
「ん?君は…『すべて聞いて来た』というような目の光…気に入った!
タートルアイランドについて、これだけ薄気味悪い話を聞いているにもかかわらず、タートルアイランドに行きたいのか?
ふぅ…決心が固いようだな。わかった!
それじゃ、出発だ!」