eve:「では、転職したいと思います。
大きな嵐はどこへやら。
ベンチメンバーは今日もマイペース。
そんなわけで、一行はフェイヨンにあるハンターギルドへとやって来ていました。
Ridgel:「どきどき…
なんと、今から、イブがハンターに
転職しようと言うのです!
ご存じのように、このモンスター襲撃期間の間のすべては、期間終了と共に、すべて元に戻ることが保証されています。つまり…
転職しちゃっても、戻るわけさ。*2
ハンターギルド職員に話しかけたイブの身体がぽっと光ったかと思うと、彼女の姿がアーチャーのそれから、ハンターのそれに変わりました。
spit:「おめっとー!!
まぁ、とりあえずそれは
お約束と。
eve:「おお。
イブは自分の姿を見て、唸りました。
Ridgel:「で、ハンターになったご感想は?
eve:「…うーん。
イブは首をひねりました。
が。
そんなことはどうでもよくて、早速と、深雪嬢が言いました。
miyuki:「で、どこでイクの?
Abd:「じゃ、こんなところでどうでしょう?
spit:「
ルティエかよ!?
Ridgel:「しかも、入るなりいきなりMob情報された!?
miyuki:「迷惑スキルだー。
*3
putiLeona:「あぅあぅ。ぷちの身体では、もたないよぅ。
いえ。
その人なんか、
二次職だけどダメです。
spit:「BOSS戦で、JT禁止ー!!
*4
巻き込まれて倒れた深雪嬢も、ついでにイクドラシルの葉で起こしてもらって、スピットは両手を振り上げながら、ハティと戦う魔導士たちに向かって言いましたが、魔導士たちは雷弾ではじき飛ばしたハティを追って、何処かに行ってしまった後でした。
spit:「BOSS戦でJT撃つやつは、雷魔導士と認めないッ!!
aoiruka:「いや、JTが単体では一番つよいですし…
miyuki:「BOSS戦でJTは基本だしねー。
ぷんすかぷんすか。
スピットは雪原をずんずんと歩いていきます。
なんでも、今このルティエ地方では中ボスクラスの敵であるはずのハティが、大量にわいているのだと聞いていました。
力を試したい冒険者たちが集まって、皆、全力で戦っているのは、決して悪いことではないのですが…
spit:「見ろ!!
と、スピットは森の中を指さして言いました。
spit:「JTで吹っ飛ばされたハティが、木に挟まって、スタックしてるじゃないか!!
と、そこには、動けなくなったハティ。
「おお」と、ぞろぞろ、みんなが近寄ってきます。
魔法、JTことユピテルサンダーは、その力によって敵をはじき飛ばすことが出来ます。しかし、はじき飛ばした先に障害物があったとき、ごくまれに、その障害物の中に魔物を閉じこめてしまい、動けなくしてしまう性質があるのでした。
*5
eve:「ほんとだー。
uxi-ta:「おおー。こんな間近でハティを見るとは。
putiLeona:「貴重な体験ー。
miyuki:「広げて、じっくりかんさつ。
Abd:「マテ。
spit:「いーか、雷魔導士たるもの、こういう事態も常に念頭にいれて…
と、スピットが説教モードに入ろうとしたとき、
spit:「
ぬぉ!?
スタックしていたはずのハティが、突然動き出して、スピットに襲いかかりました。
spit:「くんなッ!? セイフティウォール!!
Ridgel:「スピットさん!?
Abd:「さすがだ…
spit:「ユピテルサンダー!Lv10!!
Grill:「しかも、言ってることとやってることが、正反対だ…
*6
そんなこんなで、ハティと戯れていると、ふいとイブが言いました。
eve:「ん…レベル上がったんだけど、罠がない。
なんちゃってハンターに転職したイブ。Jobレベルを上げて、トラップスキルを取りはしたものの、罠の元がなく、罠がはれません。
*7
spit:「んじゃ、プロ戻るか。
スピットの提案に、皆が頷きます。
miyuki:「プロ戻って、ジルタス様見に行こうよ。
深雪嬢が言いました。
ジルタス様というのは、グラストヘイムにいる、女王様の姿をした魔物です。
*8
話によると、今、ジルタスを頭とした軍勢も、グラストヘイムからプロンテラに向かって進軍しており、プロンテラの西、ゲフェン地方にてその姿が確認されているとのことでした。
spit:「よし。
スピットは皆を見回し、言います。
マテ。
別のに轢かれてる!?*9
spit:「ジョーカー怖い、ジョーカー怖い…
Abd:「いやぁ、死ねますねぇ。
Grill:「ジョーカー、魔法ききにくいしねぇ…
putiLeona:「ポポたたいたのに…なんでジョカ…
*10
spit:「とりあえず、ジルタス探そうぜ。
スピットが帽子をなおしながら、皆に向かって言った時でした。
spit:「お?
Ridgel:「ん?
Abd:「あひゃ?
Grill:「なんだろ。
eve:「おや。
それは、大陸全土に響き渡る、ミッドガッツ放送局の臨時ニュースでした。
*11
ミッドガッツ放送局より臨時ニュースです。
先ほど、いよいよ防衛線が突破されモンスターが、聖ミッドガッツ王国主要都市に侵攻を行いました。
Abd:「おおっ。
spit:「都市侵攻かー!?
eve:「市街戦かぁ。
Ridgel:「つか、誰か守ってた?
spit:「それを言ってはいけません。
各地の戦況をお伝えいたします。*12
■アルベルタ:守備隊と義勇軍の勝利
aoiruka:「ほぅ。
eve:「もう終わってんの?
spit:「そんな戦いがあったのか。
Ridgel:「もう終わったのか?
putiLeona:「ぽいね。
■イズルード:守備隊と義勇軍の辛勝
■ゲフェン:守備隊と義勇軍の辛勝
spit:「なにっ!?
Ridgel:「辛勝か。
Abd:「辛勝ですか。
aoiruka:「負けなし?
eve:「イズとアルベルタって、一番手薄っぽいところだよね。
■モロク:守備隊全滅。モロク城陥落。
Ridgel:「w
spit:「かんらく。
putiLeona:「ぉ。
Abd:「あひゃ。
uxi-ta:「モロクか。
miyuki:「かんらくー。
eve:「モロクだー。
putiLeona:「もろくー。
と、ぷちはワープポータルで、モロクポタを出します。
aoiruka:「さすがショボイ街。ちと、見てきます。
miyuki:「いってみるかー。
と、ポタに次々と飛び乗っていきます。
spit:「まぁ、まて。もう少しじっくり聞いてからでも、遅くは…
と言うスピットの台詞など聞かず、リジェルさんとぷち以外のみんなは、ポタに飛び乗ったのでした。
spit:「うぉう!?
Ridgel:「勇み足、大好きだな。
放送局の声が聞こえてきます。
■フェイヨン:守備隊全滅。フェイヨン陥落。
Ridgel:「ああ、フェイヨンまで
残念なことですが、モロクとフェイヨンは陥落致しました。
この件に関しまして、王国騎士団ヘルマン団長より、以下のコメントを頂いております。
「義勇軍の諸君。守備隊の全滅にも関わらず、よくぞ頑張ってくれた。
しかしながら、これ以上犠牲を多くするわけには、国を守る騎士の長として忍びない…
Ridgel:「義勇軍とか言ってるし。
putiLeona:「へるまんってだれ?
spit:「俺は騎士じゃないから、しらね。
Ridgel:「騎士だが、お前の部下になった覚えは無いな。
*13
「諸君…残念だが至急モロク、フェイヨンから、撤退してくれたまえ!
モロクとフェイヨンは、モンスターの巣窟となり…
君達の存在を許さぬ地に成り果ててしまうだろう。
miyuki:「すくつー。
と、モロクにとんだ深雪嬢から電波が届きました。
Ridgel:「巣窟ー!?
eve:「そうくつですか。
*14
spit:「ほんとうですかー?
aoiruka:「ナッテナイヨー
miyuki:「いないぞすくつー。
spit:「うそつきー。
Ridgel:「これから巣窟に…
aoiruka:「普通に露店開いてます。
miyuki:「うじゃうじゃ人いるっす。
「再起にかけて、一時撤退をするのも一つの勇気だ。
spit:「いやー、平和だ。
Ridgel:「平和な陥落した都市だな。
Abd:「平和だねぇ。
putiLeona:「実はみんながモンスター?
Ridgel:「だいたい、何時防衛とかあったんだよ。
eve:「放送が終わってから沸くんじゃない?
spit:「っていうか、モロクの人たちは、なにょを!?っていってんだろなー。
「今は陥落した都市に力を注ぐよりも、プロンテラ防衛に力を注がなければならない!!
miyuki:「を?プロか?
putiLeona:「むむ。ぷろか?
miyuki:「もどろー。
uxi-ta:「プロね。
「至急、フェイヨン・モロクから撤退せよ!!
プロンテラ・アルベルタ・ゲフェンの防衛に回ってほしい!!」
spit:「だって、おちてないじゃん。モロク…
aoiruka:「首都に飛びます!
そして、ミドカルドには放送局局員の声が、静かに響いていました。
モロク・フェイヨンの義勇軍の皆さんは、至急撤退をお願いします。
Ridgel:「何時から義勇軍になったのか。
spit:「いつの間にかって感じか?
冒険者たちはそれぞれの気持ちを胸に、その放送に耳を傾けていました。
spit:「ま、祭りだから、なんでもありっちゃ、アリだけどな!!
Ridgel:「それは正解ですね。
spit:「ぷち、ポタだ!
putiLeona:「だすよー。
そしてスピットは皆に向かって言いました。
ちょいと軽く、帽子をなおしながら。
spit:「プロンテラに戻る!!
なお、アルベルタの商人組合、ゲフェンの魔法ギルドも多大なダメージを受けており、義勇軍の皆さんによるの引き続きの防衛が必要となります。
聖ミッドガッツ王国の為に力をお貸しください。
なお、この事態に先立ち、プロンテラ第4騎士団情報部所属であり、初心者修練場の教官でもある「レオ=フォン=フリッシュ」さんが、最前線の指揮を取られることが発表されました。
来るべき、敵軍本体との対決には、レオ卿自らが指揮を執られることになります。
義勇軍の皆さんはしばらくの休息を取られて、決戦に備えてください。
ここはプロンテラ。
スピットたちはベンチの戻ってきて、放送に耳を傾けています。
Abd:「レオ!?
Ridgel:「卿って、あの人、貴族だったん?
Abd:「すばらしい。
spit:「あ、でも、あの人さっき騎士ギルドで見たから、まだいるぜ。ぜったい。
Ridgel:「なんだかなぁ。
aoiruka:「そういえば、さっき、騎士ギルドにアリスいました!
非常に残念ですがフェイヨン・モロクからの撤退をお願いします。
Ridgel:「しかし、何時、防衛戦とかあったんだか
Grill:「留まってるとどうなるんだ?
spit:「もどってきたらしんでいたりして。
(アナウンスの後にモンスターがでるようなことはありません。
フェイヨン・モロクのセーブポイントは明日以降大変込み合ってしまう危険性があるため、いまのうちにほかの街への移動をお願いいたします。
なお、モロク・フェイヨンからの襲撃を迎えての、城外戦決戦までにはしばらくの時間がございます。
明日朝のイベント結果反映メンテナンス後に開始されますのでご了承ください。)
spit:「こっそりGMの影がッ!?
eve:「あはは。
aoiruka:「今日はイベント無いのか。
spit:「の、ようだ…明日が決戦か…
*15
Ridgel:「騎士団いって、ペコ借りてこよう。
spit:「あ、俺も見にいく。
ぴょいと立ち上がり、スピットは騎士団へと向かいます。
spit:「ヤツは、絶対いるぜ…
やっぱりいました。
ご協力をよろしくお願い致します。
臨時ニュースをお伝えいたしました。
spit:「いるよ、レオン…
Ridgel:「いるじゃん。
aoiruka:「ていうか、私服だよ!レオン!?
プロンテラの街を、冒険者たちは守りきれるのか!?
*16