旧剣士ギルドです。
ebu:「ここは、いったいどういうところなんですか?
spit:「そう、あれは今を去ること百年前…
ebu:「
そんなに!?
Ahsgrimm:「
嘘だ。
spit:「まだイズルードがなかった頃、ここに剣士ギルドがあったんだよ。
*2
と、スピット。
spit:「では、中へ…
入れません。
spit:「こうして、思い出はひとつずつ、崩れていくのね…
Ahsgrimm:「何を突然。
spit:「そんな豆知識は
いりません。*3
Grill:「こんなところに剣士ギルドがあったなんて、知らなかった。
spit:「ならば知るまい…
にやりと、スピットは笑いました。
Grill:「そうなの!?
Leona:「ここから伊豆に行けるの知らなかった…
Ahsgrimm:「しかし、高いなぁ…
*4
spit:「ぉ?
spit:「裏に回れる。
aoiruka:「豆情報満載ですねぇ。
はっとしたえぶが、走って前に回り戻りました。
spit:「?
ebu:「お師さま!いったい何をしたんですかー!?
spit:「
Σ( □ !!(そういう展開なの!?
aoiruka:「漏電しました。
spit:「無実だー!!
自分じゃん。*5
karupin:「…何してるんですか?
spit:「おぉ、ピン。
と、たまたま通りがかったカルピンこと、ピンが言いました。
karupin:「南通りを歩いていたら、見たことのある影がこっちにいたんで…
ebu:「今、プロンテラ巡りをしているのです。
Grill:「で、今、スピの懲役が確定したとこ。
Ahsgrimm:「
終身刑。
Leona:「そうなんだ。
spit:「
脱獄!
ぴょいと、スピットは柵を跳び越えました。
一行は、プロンテラ東方面を北上して行きます。
とことこ、北上していって、東門にさしかかろうかというところで…
ebu:「お師さま!お師さま!!
spit:「あ?
ebu:「あ、そういえば、今回はないんですね。
なにがですか、えぶちゃん?
spit:「で?
ebu:「あ、そうです。人形が売ってるのですよー。
spit:「じゃあ、行こうか。
ebu:「えっ!?買ってくれないんですか!?
spit:「なんでだよ。
Ahsgrimm:「ふ…実は俺はバフォ人形以外、すべて持ってるぜ…
Grill:「ヌイグルミスト…
ebu:「ええっ!? オシさま人形も!?
Ahsgrimm:「あ…オシねぇ…
aoiruka:「…ヌイグルミスト破れたり。
*6
一行は東門通りを越えて…
聖職者の集う場所、プロンテラ大聖堂です。
spit:「実は、大聖堂ってあんまり来たことないなぁ。
Leona:「まずは、右の部屋から行こうか。
Ahsgrimm:「だな。
spit:「ここは?
Ahsgrimm:「アコの転職場。
spit:「あれ?こんなところだったっけ?
ebu:「マルシス神父です。
spit:「む。
Ahsgrimm:「なにを敵愾心に燃えた目を。
Leona:「なんでしょうね?
spit:「コイツが、我らの敵…
Grill:「うむ…
ebu:「です。
karupin:「え!?そうなんですか?
Ahsgrimm:「スピの考えてる事はわからん…
Leona:「逆側は、プリの転職場所だよ。
spit:「むむっ。
と口を結ぶスピットの身体に、ぴりりっと電気が走りました。
と、プリースト転職場にいくと、今まさにプリーストに転職しようというアコライトの男の子が。
「いきまーす。
と、言う声の後、彼の身体がぽっと光ったかと思うと…
「おめでとー!!
「おめっとおおおぉぉ!!
spit:「
いくぞ!えぶ!!グリ!!
spit:「
落ちろー!!
Ahsgrimm:「な、何人か今、落ちたぞ!?
Leona:「スピさんが敵愾心を燃やしていたのは、これ!?
それ以外になにが?
spit:「はぁはぁ…な、何人か落としてやったぜ…
karupin:「死ぬかと…
Ahsgrimm:「迷惑な…
*7
spit:「魔法士の転職歓迎は、アコプリに負けてはイカンのだ…
Leona:「ここはプリ転職するところだけど。
spit:「…
spit:「
気にするな。
一行は、大聖堂、本堂へと向かいます。
spit:「そうそう。
ぽんっと手をたたいて、スピット。
spit:「昔って、ここで転職しなかったっけ?
spit:「
人の話を聞け。*8
Ahsgrimm:「え?なに?
karupin:「スピさん、ピアノひいてみて。
spit:「え?俺が?
ebu:「え?お師さま、弾けるのですか?
spit:「…んー。よし。
karupin:「耳ふさげっ!!
aoiruka:「えっ!?
どんな演奏ですか!?
一行は大聖堂、本堂に腰を下ろし、少し休憩する事にしました。
spit:「…ここって、懺悔したりするとこ?
ebu:「懺悔はここじゃないと思いますが…
いつもだ。
karupin:「ああ、そうだ。
と、大聖堂の高い天井を見つめ、カルピンが言いました。
spit:「んー?
karupin:「遠いところに、旅に出ることがきまりました。
Ahsgrimm:「ほぉ…
spit:「遠いところ?
ebu:「ゲフェン?モロク?アルベルタ?
karupin:「いえ。
カルピンは言います。
karupin:「ミドカルド大陸ではないところです。
spit:「はぇ!?
Grill:「それは…遠くだ…
ebu:「私たちには、行き方もわからないところですねぇ…
*9
karupin:「で、修行に出ることが決まって…ここを離れるので、もう、簡単には逢えなくなるかも知れません。
spit:「…そうかー。
Ahsgrimm:「相変わらずの反応だなぁ。
spit:「まぁ…俺たちは冒険者だからなぁ。
いいながら、スピットも大聖堂の高い天井を見上げました。見上げた拍子に、頭にかぶっていた帽子がずれて、顔を覆ってしまいましたが、スピットはちょうどいいやと、それを直しはしませんでした。
Leona:「修行って、何の修行ですか?
玲於奈さんが聞きます。
カルピンは小さく頷いて、返しました。
karupin:「料理の修業です。
spit:「料理!?
ebu:「料理人さんになるのですか!?
ばっと、スピットは跳ね起きました。
spit:「がんばってくれ!
Ahsgrimm:「なんか、急に元気になったぞ…
Leona:「ですねぇ。
spit:「修行して…
スピットは目をらんらんと輝かせて、言いました。
spit:「うまいもの食わせてくれ!
ebu:「お師さま…
はぁと、えぶはため息。
ebu:「ゲンキンです…
Ahsgrimm:「それがスピのいいところでもあるが…
karupin:「がんばります。
苦笑するように、カルピンは笑いました。
spit:「よーし!
なにやらひとり、元気なスピットは拳を握りしめて言いました。
Grill:「
ヲイ!!
karupin:「…では。
Grill:「どこから出したの!?その包丁は!?
aoiruka:「グリさん、ピンチ!!
ebu:「…
karupin:「…すちゃ。
aoiruka:「へー、出刃包丁もあるんだー。
Grill:「NO〜〜〜((((; ゜Д゜))))
aoiruka:「市場で売られる!?
*10
だっと、グリとあおいるかさんは駆け出します。
Ahsgrimm:「食材共が逃げてる。
spit:「お。
Ahsgrimm:「活きのいい証拠。
笑い声が、大聖堂に響いていました。
aoiruka:「グリさん!仕方ありません!!
Grill:「おぅ!!
ふたりは同時に、そのマントの端をつかんで、カルピンに向かって押し出しました。
Grill:aoiruka:「
これを肉に!
karupin:「フフ…
spit:「
まてー!?
大聖堂でカルピンと別れ、代わりにやってきたいるると合流し、一行は大聖堂裏手へと回りました。
*11
spit:「まて。
ebu:「生前からお墓を用意しておくのは、
結構あることです。
Leona:「いつでも死ねるねー。
spit:「これで、外周は全部回ったな。
スピットが言います。
spit:「では、噴水広場周りにいくぞー!
宮前広場を抜けて、一行は目抜き通りを通って噴水広場へ向かいます。
では、残りは後編へ。
*12