studio Odyssey



spitとその仲間たち。3



 スピットは飯を食っていた。*1

 でも本当は飯なんか食っている場合じゃなかった。

 スピットは約束していた。今日はスピットの友達、ショボイコソドロ、luvas(ラヴァス)と一緒に遊ぶ予定だったのだ。

spit:「うあ。

 プロンテラベンチへ急ぎます。
 でも、ラバはもういません。

spit:「ら、ラーメンが…ラーメンが…

 意味不明です。*2

 スピットは、とにもかくにも、電波通信を使って、ラバの位置を探しました。

spit:「むにむにむに。


spit:下水!?


 ラバは下水にいました。アブもいるようです。
 スピットは早速、下水へと走ります!

spit:「待ってろ、ラバー!!


luvas:「いや、おまえが待たせたんだろ。


 そんなことは知りません。

spitとその仲間たち。3


いざ、下水  スピットは下水を進みます。
 今日はなんだか、身体が重いです。
spit:「え、栄養が足りてないのカナ?

 なんて少し思います。*3


 B1をなんなく抜けて、B2。
 さすがに魔法以外はすべてザルのスピットも、もはや来なれた下水では、それほど苦労しません。


 B2。


 スピットの前に、コウモリが2匹!!

 スピットはアークワンドから、マイトスタッフに持ち替えます。
spit:「ザコザコザコザコー!!*4

 振り上げます!
 振り下ろ…


 その瞬間、世界が止まりました。*5


 僕の見ていた世界が、ぴたりと停止しました。

 スピットが手を振り降ろす途中です。
 ああっ!どうなったのスピット!!

 スピットモニターをばしばしたたきます。
 動きません。


 コウモリ二匹に囲まれているのに!?*6

 あわててスピットモニターを再起動します。大変です。ピンチです。
 電源を入れ直し、スピットを確認します。スピットは…


 生きてました。


 体力が半分くらいまで減ってしまっていましたが、なんとか生きていました。
 でも、コウモリ二匹に囲まれていたんです。一匹はたたき続けて倒せたとして、もう一匹は…?

 近くを見回すと、剣士さんや商人さんたちがいます。もしかすると、スピットの事を助けてくれたのかもしれません。
はやくも瀕死

spit:「危ないトコだった…


 気を取り直して、スピットは再び奥へと進みました。


 B2の中程までたどり着くと、アブの気配を感じました。
 ラバの気配はありません。

spit:「あれ?ラバとアブは一緒じゃないんだ?

 奥への道をたどっていくと、隣の道に、アブの気配。
spit:「電波〜。
Abd:「ど、どこだっ!?

壁の向こうにアブ、発見
 壁越しでも、問題なくお話出来るのは電波だからです。


spit:「ラバ、知らない?
Abd:「さっき、スピから逃げるべく、下の階に行ったぞ。


spit:「…


spit:逃げるだと!?

 いや、キレなくても。
 だいたい、遅刻したのはそもそもスピットだし。

 ラバからの電波が届きました。


luvas:「へへーん。捕まえられるモンなら、捕まえてみな。


spit:あたりまえだ!


Abd:「あ、当たり前なんだ。


決意!
 スピットはアブとのお話もそこそこに、奥へと進みます。
 目的はただひとつ!


spit:「いざ!ラバの捕獲!!
Abd:「違う生き物になってるぞ。


 B3へ潜ると、ラバの気配がしました。
 スピットはラバの気配を追って走ります。

遭遇


spit:「逃がすかー!!


 とはいえ、相手はいくらショボかろうとも、シーフ。
 追うスピットをまきます。

ふふふ
 それでもラバの気配を追うスピット。





spit:「この先は、行き止まり…

 さぁ、追いつめた!


はぅあ!?




spit:「道、一本違うし!!



 追いつめようと、急いでスピットが戻りだした時です。

luvas:「ふ、捕まえられるかな?

 ラバの電波がスピットに届きます。

spit:「勝ち誇りやがって…

 隣の道にいるラバを捕まえるだけです。気配に注意していれば、逃がすわけは…

spit:!!


spit:貴様、まさかッ!?


!?

luvas:さらばだ!

  明智くん!


 いや、明智くんじゃないし。*7


Abd:「どうしたの?
 アブからの電波です。
spit:「あんにゃろ、死に戻りしやがった!
Abd:「なつかしの、リレミトルーラですね。

 なんだそれは。

spit:追う。
Abd:「はい?
spit:「またな、アブ。


Abd:はい?

spit:サンダーストーム!




Abd:はい?*8


ちーん
 スピット、死亡。

 いや、いいんだけど…
 なんか、それってどうかと…




 スピットは目を開けました。
 転送されて、スピットはセーブポイントで復活です。

spit:「すぐに追いついてやる…


 つもりが、
戻ったところ



 衝撃です。


ちーん
spit:バイアラン島!?*9



 急いでプロンテラに戻ります。
 ここからなら、高速船に乗って、イズルードまで戻って、徒歩でプロンテラまでなので、そう遠くはありません。


luvas:愚か者め。


 スピットは心に決めていました。


 堅く、心に決めていました。


 スピットは走ります。
 プロンテラに到着です。
 急ぎます。行き先は決まってます。
 プロンテラベンチです。

 いました!

 ラバです。


spit:死ねやぁ!!


ラグ魔導士!



 プロンテラは快晴でしたが、

 ベンチの前に、雷が落ちました。


 spitと仲間たちは、いつもこんなです。*10


*1 実話。マジでめし食ってました。
*2 ミドカルドにラーメンがあるかは、謎。ちなみに、本当にラーメン食べてました。
*3 実はここ二、三日、Ragnarokのゲームサーバ(loki)の調子が悪い。砂漠フィールド(前にアブの紹介の時にいたフィールド)が落ちて入れなくなっていたり、その影響で外のサーバも処理が重くなりがちになっていたりする。
 分散サーバなので、1つ死んだくらいじゃ、ゲームにさほど影響はないんですがね。某■のゲームとは違って。
*4 アークワンドとマイトスタッフ。アークワンドとは、マジシャン向けの杖。知力(int)に+3の修正と、魔法攻撃力(Matk)を15%引き上げてくれる、多くのマジシャンが好んで装備する装備。マイトスタッフは、マジシャン最強の武器。SP(MPみたいなもの)を消費する変わりに、剣士のカタナ並みの攻撃力を引き出す。ドラクエでいうところの、理力の杖。ゲームシステム上、諸刃の剣としてマジシャンに与えられた武器だが、当然、万年SP切れのスピットにとっては、自分の方に向いている刃の方が大きいようにも思える。
 ちなみにマイトスタッフはお店では買えず、エルダーウィローという中級者以上向けの木のモンスターが落とす。結構な高値で取り引きされているが、スピットの持つこのマイトスタッフはイタの兄からまきあげた一品である。(実話)
*5 スクリーンショットがないのが、残念です。(ああぁぁ)
*6 マジで。
 サーバに蹴られました。しかもただの鯖キャン(サーバキャンセル)ではなく、Ragnarokがフリーズしました。Win2Kでやっているんで、痛くはないですけど。
*7 Ragnarok Onlineでは、死んだときのペナルティがない。死んでも、セーブポイントに戻るだけで、お金が減ったり、ステータスが下がったりはしない。
 よって、ダンジョン内部ではよく自殺する人が多い。死ぬとセーブポイントに戻れるので、脱出するのが面倒くさい人はよくこの方法を使う。
 高レベルになると死ぬのも一苦労なので、防具をはずして素っ裸で殴られる人もいるようだが…想像すると、かなりへなちょこだ。
*8 サンダーストームは範囲魔法。敵の中に打ち込むと、中心から24タイルにダメージを与えられる。マジシャン魔法の中で、もっとも広範囲に打撃を与えられる。
 ただし、Ragnarokの世界では、攻撃した人が攻撃されるのルールがあるので、スピットはこれをすると集中攻撃を食らえる。
*9 イズルードと言う街から高速船に乗っていって先にある島。ダンジョンがある。スピットは最近、ここでレベルアップにいそしんでいるのだ。
 本当はスピット、いつものプロンテラのセーブポイントに戻ると思っていた。
*10 町中で魔法を使うのはやめましょう。
 落ちます。