今日もスピットは、プロンテラのベンチで暇をもてあましていた。
暇で暇で暇で…
spit:「むにむにむに…
スピットは目をつぶって、電波
*1で友達のみんなが何処にいるのかを探っていました。
spit:「いた。
ita-u:「逃げ。
スピットの頭の中に、プロンテラ地下水道にいるitaの姿が映ります。
地下水道、通称、下水。
先日、スピットたちがパーティで潜りにいった、あの場所です。
どうやら、itaは下水でレベルアップのために戦っているらしく…
あ、スピットが立ち上がりました…
spit:「ふふふ。
ita:「くるな〜。
spit、下水へ乗り込みます。単身。
魔導士のくせに。
防御力のない。
しかしspit。
なぜ、こういう時は
迷子にならない。
spit:「
イタ。
spit:「
ヲイ。
spitを無視して、itaは奥に進みます。
下水道のB1、B2には凶暴なコウモリが住んでます。突然襲いかかってきます。
*2
spit:「
マテヤ、ゴルァ!!
あぁ、スピット。
必死です。
コウモリに殴られながらも、itaを追いかけます。
spit:「
イッパツナグラセロ。
スピットとイタは敵を倒しながら、奥へと進みます。
どうやらスピットの思った通り、イタは鍛錬にこの下水に来たようです。
戦いながら、イタはがんがん進んでいきます。
spit:「むぅ。
やっぱり剣士は強いねぇ。
ita:「スピも戦えば?
spit:「あー。
いや、いいんだ、スピット。
スピットはもともと、魔法使いなんだから。
spit:「しかたない。ちょっと全力だすか。
さすがのスピットも、下水にただ、遊びに来たわけではありません。ちょっとは経験値を稼いでかないと、せっかくきた意味がありません。
spit:「いきます!
ラグ魔導士!!
spit:「
Σ(・◇・ii
ita:「あっちは氷魔導士だ。(w
spit:「
ま、負けるカー!
spit:「
ライトニングボルト!
spit:「
ライトニングボルト!
spit:「
ライトニングボルト!!
spit:「
ライトニングボルト!!
ダメじゃん。
*3
そんなこんなで戦いながら下水を進むスピットたち。
そんなおり、突然、イタが…
ita:「さて、そろそろ…
spit:「
;゜д゜)
てくてくとita-uは歩いていきます。
修行に飽きたのですか?
いえ、
デフォルトです。
spit:「
れっつ、チェキ!*4
なにやら、スピットも乗り気です…
何しに下水に来たんだか…
そして早速…
アコさん、
即逃げ。
当たり前だ…
怪しすぎるぞ。二人。
めげません。
spit:「こっち向いてクダサイーイ。
なんて言ってたスピットが、その数秒後、
コウモリに叩かれたのは内緒の話だ。
でも、めげません。
spit:「女マジ〜。(はぁと)
ita:「え〜、アコさんだよー。
そういう問題か…?
てくてく歩いていると…
二台ならんだ、自販機商人。
spit:「…ふたご?
さっき、スピの双子もいたけども…
なんだかんだと、チェキ隊は進みます。
もはや下水でのレベルアップなんて、忘れた話です。
スピとイタは下水を戻りはじめました。
そう、すべては、
チェキ!のため。
そんな中、僕は見てしまいました…
これ。
イタが、
ネコミミ剣士(♀)をチェキしています。
スピットが言っています。
spit:「どもですー。
スピットは
構えていた形跡があります。
そう…
スピットはコウモリに囲まれていたのです!
そして、
ネコミミ剣士(♀)に、
助けられていたのです。
スピットは堅く心に誓っていました…
spit:「隊長には内緒にしとこう…
斬られるから。
ネコミミ剣士さまは、スピットに「いえいえー」と軽く言って、てくてくと歩いていきました。
その先に、ふっと、コウモリが2匹、現れました!
spit:「
助けなきゃ!
必要ナッスィング!
spit:「た…戦う乙女はカッコいい…
揺れる彼女の髪に、スピットはぽーっとしていました。
ita:「バカモノー!
そんなスピットをかばって戦ってくれている、
ネコミミ剣士(♂)の、ita-uなんか、彼の目には入っていません。
spitと仲間たちは、いつもこんなです。
*1 ウィスパーという耳打ち機能(インスタントメッセンジャー機能)の他に、パーティの中でだけ会話のできる機能、パーティのメンバーが、今どこらにいるかが分かる機能などがRagnarokには用意されている。これがあれば、パーティの誰がどこにいるかは一目瞭然。
*2 アクティブモンスター。基本的にRagnarokのモンスターはプレイヤーが攻撃しない限りは襲ってこないが、中には勝手に襲いかかってくる、アクティブモンスターがいる。ここで言うコウモリ(ファミリアー)は、もっとも弱いアクティブモンスター。でも、Lv18くらいでは簡単に死ねる。
*3 スピットの、おなじみ電池切れ。
*4 チェキ。チェックすること。かわいいアコライトや、剣士、マジシャンなどを見つけ、「チェキ!」とやる。(パーティ会話で発言するので、外部には見えていない)
lokiサーバにはVNI(バーチャルネットアイドル)のみなさんもたくさんなので、「チェキ隊」も結構、多い。