ナレーションはトーちんが望ましい (SE:ぴんぽんぱんぽーん)  この物語はフィクションである。一応。もしかしたら君の知らない隣にあるノンフィクションかもしれない。  それはさておき。  この世界は外宇宙からやってきた謎の寄生生命体メガネと、地球を守るために古来より受け継がれてきたラガンの末裔による、血で血を洗う激動の日々を綴られている。  時に悲しく、時に激しく、時に甘く、時に切なく。  彼らの戦いの日々は、今日も今日とて続いているのだ……っ!! 加賀「地球は今狙われている!」 トーちん「お前らにな」  襲い掛かりながらよくわからないことをわめき散らす変態(加賀)に四の字固めを極めながら、とりあえず突っ込んでおく。  外宇宙から来た寄生体を名乗りながらその発言はどうかと思うぞ。 加賀「ああーー!(クィクィ) 駄目ー!(くぃ) 極まる、極まっちゃうあぁぁぁぁーーー(クィクィ)」 トーちん「気持ち悪い声を出すな」 (SE:何かが折れる音) 加賀「ああああああああーーーーーん☆」 タイトルコール 「メガネ ラガンのー バーサス」  さて昼に聞く人こんにちわ、夜に聞く人こんばんわ、で、朝に聞く人おはようございます。みんなのアイドル、トーちんだ。うん、ごめん、スルーしてくれ。  冒頭でキモい男の断末魔とかが聞こえたと思うが無視してくれると実に嬉しい。 加賀「嗚呼……トーちんの愛が痛いぜ…っ(くぃくぃ)んん〜…(くぃ)ふふ、しかしこの折れた足もメガネの再生力にかかればチチンプイプイで…」 (SE:何かを踏んで折れる音) 神子「やっほーートーちん! 今日も元気してる?」 ←SEに重ねるように 加賀「ほぎゃああああああっ!?」 (以下、適当なところまで加賀の「おおおごごごお、足が、足がまた、やばい、やばいってまじで」とかいう台詞をBGMに会話を展開) トーちん「おお、今日も男なんだか女なんだかよくわかんねー感じだな神子」 神子「何気に軽く毒吐いてるよね」  んなこたぁないよ?  ちなみにこいつの名前は神子 遊人。中性的な奴で男だか女だかよくわからん奴だ。  一応ラガンの末裔の一人だ。軍事マニアの妄想趣味というあんま褒められた趣味ではない。 神子「酷い紹介の仕方だよね?」 トーちん「人のナレーションにケチをつけるのはどうかと思うぞ?」 神子「そうだね」 加賀「おおおお俺様の足を踏み抜いたのはスルーなのか!? お、俺様の足いぃぃぃい」  うるさい奴だ。  この地べたに這い蹲りながらも偉そうに眼鏡を押し上げてるのは変態という名の加賀である。  寄生生命体メガネに寄生された男なのだが…… 加賀「んんんっ!?(くぃくぃ) しかしこれもトーちんからの愛の試練と考えれば…」 トーちん「キモいよ」 (SE:ピストル) 加賀「おおおお撃った!? 撃ったね!」 トーちん「大丈夫、モデルガンだから」 神子「モデルガンにしては威力がおかしいと思うけど」 トーちん「安心しろ。合法だ」 加賀「俺の魂(くぃ)がゴーホームっ(くぃくぃくぃ)しそうだぞ」 トーちん「上手いこといったつもりか」  この変態めが。 加賀「んんんんふふふふふ、しかしこれで貴様は遅刻確定だろう」(くぃ、は好きな所に入れてね★) トーちん「寧ろ遅刻は望むところだ」 神子「遅刻マニアだからね、トーちんは」 加賀「うぅぅぅるさいぞ愚物がぁぁ! 俺はぁ? トーちんと話してるのだあぁぁ」 神子「うるさいうるさいうるさいうるさい」 (SE:何か折れる音)×4 加賀「ちょ、ま、ぐ、ぎゃあああああああああああ」  加賀の絶叫をBGMにこのシーンを切る。  数秒間を空けてから以下のシーン。  さてそんなこんなで、この変態加賀の所為で遅刻確定になってるわけなのだが… (SE:走る音) トーちん「むしろ遅刻は俺の望むべくところ…! ふふ、今日の遅刻は一味違うぜ」 神子「ていうか僕巻き込まれてるだけなんだけど。僕も遅刻なんだけど」 トーちん「あるある」 神子「もういいよ……」  そんな会話をしながら走る俺達。と、やっと校門が見えてきたぜ。  遅刻は確定だが一時間目は始まっていない。いいか? 一時間目が始まってしまってはそれは遅刻ではなくサボりになってしまうのだ。それは実に好ましくない。 (ここら辺から入道雲の声をBGMにする。  「やっと来たわねトーちん! ラガンの末裔! ふふ、今日も貴方を景気よく叩き潰してあげるわ。思いっきりぶん殴ってやるわよ。私のこの眼鏡の力で――あら? ちょ、聞いてる? 聞きなさいよちょっと。シカトなんてしてるんじゃないわよ、ちょ―――」  みたいな感じにいれておく)  だからといって一時間目が始まる直前に入っては意味がない。なぜなら教師がいないからだ。  理想的なのは朝のホームルームが終わるその直前とか途中とかだ。  そして教室への飛び込み方もまた酷く重要なのである…っ! って、ん? 入道雲「人の話を聞きなさいよあんたはあぁぁぁぁっ!」 (SE:打撃音) トーちん「トルチョック!?」 神子「ああ!? トーちん吹っ飛んだ!」 (SE:ずしゃーとか倒れる音) トーちん「ごふぅ…っこの頬に走る痛みと一瞬視界をちらついた全くにあってないリアル熊さんプリントのパンツは…」 入道雲「ななななななな何をいってるのよ貴方は!」 (SE:ゴシャ) トーちん「おごごごご」 神子「うわ、沈んだ。地面に沈んだ」  ぐ……痛い。心が痛い。いや無論身体も痛いが。  とにもかくにも俺を踏んづけてる足をどけて、すぐさま後ろに飛ぶ。 トーちん「このやろうまた来たのか自己中心的眼鏡委員長め」 入道雲「委員長じゃないわ! 会長と呼びなさい!」  この眼鏡の女。まぁ眼鏡をかけてこっちに敵対的なふいんき(何故か変換できない)を醸し出してるから、寄生生命体メガネに取り付かれた奴である。  名前を入道雲 霰。自称教員にも縛られず。生徒会すら無視し、教育委員会すらも権限が及ばないこの学校最高の独裁機関、独立風紀委員会の会長にして、副会長であり、書記長であり、資材部長であり、情報部長であり、審判執行部長であり、断罪執行部長兼筆頭。らしい(一息で言え 入道雲「ふん…教員にも縛られず。生徒会すら無視し、教育委員会すらも権限が及ばないこの学校最高の独裁機関、独立風紀委員会の会長にして、副会長であり、書記長であり、資材部長であり、情報部長であり、審判執行部長であり、断罪執行部長兼筆頭であるこの私から逃げられるとでも?」 トーちん「毎回毎回顔をつき合わせる毎にちょっかいかけてきやがって……俺の華麗なる遅刻ライフを邪魔するんじゃねぇ!」 神子「ちなみに時間的にはホームルームがそろそろ終わってしまいそうって感じだね」 入道雲「というよりそもそもねぇ! 遅刻とかしようとしてんじゃないわよ!」 トーちん「何をいう。俺の素敵学生ライフを潤すために遅刻というのは必要なのだよ」 入道雲「捨てろ! んなもんっ!」 トーちん「今入道雲が酷いことを言った」 神子「入道雲は僕たちに酷いことしたよね?」 入道雲「え、何それ。新手のいじめ?」 トーちん「全く、教員にも縛られず(中略)執行部長兼筆頭であるくせになんて非道な奴なんだ。否、非道ならいい。これでは外道ではないか」 神子「まったくだよね。酷いよね。遅刻しかけてるから頑張って学校に入ろうとしてるのに邪魔してるんだもんね」 入道雲「な……何よ! 別にいいでしょ!?」  よし、動揺してきたな。  ここでとっとと入道雲をぶっとばして遅刻ライフを送るぜ。 トーちん「おりゃ」 (SE:どす) 神子「ごふ」 (SE:ビームが出る音。直撃) 入道雲「アびゃびゃびゃびゃびゃびゃ!?!?」  よし、神子の首筋を叩いたときに出てくる謎のビームが入道雲に直撃したぜ!(説明口調 入道雲「ま……またこの手で……」 (SE:ドサ) トーちん「……ふ、悪は去る」 神子「ぐ…うぐふ。いきなり首筋を叩くのはどうかと思うよトーちん」 トーちん「しょうがないだろう。俺のは下手したらここらが吹っ飛びかねんのだから」  下手に使うわけにはいかんだろうに。 神子「それもそうだけどさー」 トーちん「そうだろうそうだろう。よし、とりあえず倒す奴は倒したしとっとと教室に行こう」 神子「どこか釈然としないものがあるけど、そうしようか」  ふふん。時刻はホームルームが終わるちょっと前。こっからダッシュすれば俺の華麗なる遅刻アタックからなるとても楽しい学生ライフが待ってるぜ。  ―――そう、そのときは思っていたのだ。俺の順調なる学生ライフを送ることが出来る、と。  だが悲しいかな。メガネとラガンの運命(さだめ)は、そこまで甘くないということだ――!! 次回予告!  授業中に迫り来るメガネの大群! グラウンドから襲い掛かる地中メガネ!  後に”地獄の十日間”と呼ばれるメガネとラガンによる壮絶な戦いの幕開けがついに始まる!  次回! メガネ VS ラガン! ラジオドラマ2nd!  ラガンの神が降りる時、決戦の火蓋がおろされる―――!     以下! 次号! 加賀「あれ? 俺様の出番少なくないか?」 入道雲「私もね」