studio Odyssey


Smoker is friends at any time

 バスが来ない。
 17分のはずが、今24分。
 俺の大事な時間の浪費。

 待ってるのは、俺とおっさんの二人。
 女の子なら、話して時間潰すのに。

 煙草を取り出す。

「すみません」

 おっさんの左手にセッタ。

「火、貸してもらえます?」
「あ、どぞ」

 手の中に赤い火。
 二人、空白の時間。二人、吐き出す白い煙。
「どうも」
「いえ」

「来ないっスね」
「ですね」
「間引かれたんスかね」
「ですかね。私もいつも──」

 31分。
 バスが来た。

 吸い殻が二本入った携帯灰皿をしまって、乗る。


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