studio Odyssey


カクテルと同じように

 カクテル談義。
 なんとかのリキュールをベースに何を作るとどうとか、
 ジンはどこのが何に合うとか。

 よくわからない。

「どこ行くんだ?」

 立ち上がった俺は言う。
「煙草吸ってくる」
「あ、私も…」
 向かいの席の彼女が続く。

 皆のテーブルから離れて、
 閑散としたフロアのテーブルに付く。
 別にどこも禁煙ではないけれど、
 当たり前のように彼女も付いてきた。

「珍しいですね、ゴールデンバット」
「マールボロ?」
「一応、女性なんで」
「Mild As May?よく知ってるね」

 彼女も笑う。


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