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しんしんと降る雪は、 漆黒の空の向こうから、 街灯の灯りに輝いて、 きらきらと、 降り続ける。 僕を、包み込むように。 まるで、 天使の羽根から、 彼女の羽ばたきと共に舞い上がった白い産毛のような、 その雪が、 もしも明日の朝、 この大地を埋め尽くすほどに降り積もっていたら、 その白い大地の上を、 一緒に歩こう。 だけど、 この雪はすぐに止んで、 雨に変わってしまう。 僕の目の前に、 天使はきっと、 舞い降りては来ないんだ。 消えていく、天使の羽根。