studio Odyssey



おはなしのつくりかた

 管理人、しゃちょ流のお話の作り方講座。

おはなしができるまで。

 さて、今まで色々と書いてきて、こんな感じでおはなしを作って行くんだなとは思ってもらえているでしょうか?

 で、今まではどちらかというとおはなしというか、その根底にある、文、ストーリーを作ろうって事を中心に書いてきたのですね。

 で、ついに今回は「おはなしができるまで」を順を追って書いていきたいと思います。

 ここまで来れば、オリジナルが1本出来上がり!
 かな…?


おはなしができるまでには…

 おはなしを作るには、実にたくさんの要素が必要になります。キャラクター、ストーリー、テーマ、文体パターン、商業目的なら、場合によっては読者層、サークル単位で何かするなら、キャラクター等のデザインを他の人に頼む場合、それの性格等の具体的な肉付け、締め切り、方向性などなど…(実はこれが一番大変だったりするんたけれど)
 1本のおはなしは、表に出てこない、実に大量の情報が根底にあって、そこから成り立っているのです。
 で。
 多くの人が「おはなし」を作る上で挫折してしまうのは、この情報が欠如している可能性というのが、一番大きいんですね。
 そのせいで行き詰まってしまい、挫折してしまう。

 この「おはなしのつくりかた」は「書けるようになる」が最も大きな目的ですので、その目的達成のため、これだけはまず決めておこうってものを、具体的にあげていきます。

 いわゆる、企画書という奴ですね。


何を書くの?

 現代物『モウリョウボクメツイインカイ』

 一部ではホー○デットって話もあるが、アレではなく、どちらかといえばジ○ブリ。
 ゴーストバスターズ的なノリで考えています。テーマ的なものは、たいしてありません。コメディ系なので。
 強いて言うなら、『撃つ』。撃ちます。(笑)武器がエアガンなので。(銀の弾です)
 ま、テーマとゆーか、見せたいものは、『制服娘がガンファイト』ですね。


 これは、このサイトの「読み切り」のところにもある、『魍魎撲滅委員会』を作るのにあたって、キャラデザインやサークルマスターに(これはコミケで売る予定だったので)「こんな感じで行くよ」と書いたメモ書きです。これ以外にも、7個程ネタが出てましたが、結局、1番始めにあがったこれを書いたんですけどね。

 さて、「おはなし」作りは、まずこんな感じで始めていくのがいいと思います。まず、何を書きたいのか。これを決めてしまいます。

 何を書きたいのかって言うのが、つまりテーマです。

 なんか、テーマっていうとものすごーくお堅いものという感じがするんですけど、「theme」という英語の意味は、元をたどればドイツ語の「Thema」から来ていまして、その意味は、「話題」と言う意味なんですね。
 話題ですよ、話題。

 そう考えると、「テーマは何です」って言う質問の意味も、変わってくるでしょう?

 「愛」「正義と、それに表裏する悪」「人間のエゴイズム」
 そういう大きなテーマもいいですけど…話題ですよ。

 そんなむずかしい話題を中心に、常日頃から会話していたりしますか?
 いや、してないでしょう…

 逆に「テーマはありません」というのも変でしょう?

 話題がないんですか?それはつまり白紙って事ですか?

 テーマなんて、深く考えることはないんですよ。要はその物語の中心となる話題というわけですから。
 まずは自分が何を書きたいのか。それを決めなくてはいけないのです。

 ここでは、どうやら僕は『制服娘がガンファイト』を書きたいようですね。(苦笑)

 じゃ、これがこの作品のテーマと言うことで、決定です。
 それでいいんですよ。

 でも、こうしてしっかり初めにテーマ、ビジョンを持っておけば、あとで書いている最中に悩んだりしにくくなります。
 ここから離れないようにすればいい訳なんですからね。

 では、この『制服娘がガンファイト』というテーマを元に、キャラクターを作っていきましょう。


登場人物は?

『制服娘がガンファイト』ってことは、まず何はなくとも、女の子が主人公。男はいなくてもいいが、かわいそうなので、1人、だともっと可愛そうなので、(主人公じゃないし)2人。
 基本的に女の子はたくさん。だけれど、ショートなので、じゃ、4人くらい。計6人。


 キャラクターの人数は作品の長さによって変えるといいでしょう。長ければ長いほど、主人公クラスの人数を多くするというように。
 ただ初めて書く人の場合、あまり人数を多くしてしまうと会話などの振り分けが大変ですので、5,6人がやっぱり妥当でしょう。最低でも、3人くらいがいいと思います。

 また、キャラクターの設定というのも物語の長さでその深さを変えるといいと思います。
 キャラの設定なんて、後付で何とでもなるので、とりあえず、そんなに深く決めることはありません。イメージ的なものでいいんですよ。

 公式があるとしたら、総ページ数=キャラクター数Xその設定の深さ+10なんて言う公式になるでしょうか。魍魎撲滅委員会がこの公式に当てはまるとしたら、その設定の深さは大体10となります。 じゃ、10の設定って、どれくらいのものでしょう?


人物設定のできるまで

 ガンファイトなので、銃を決定しなければならない。好きな銃の挙列:シグマ40F、ルガーP08、PSG-1、M60、ガバメント。それぞれの銃に合うキャラクター。

 シグマ(ハンドガン。ガスガンで製品化されたものは逆さまにしてもガスが漏れないという新設計で話題を呼んだ)・とりあえず主人公として、銃同様、扱いやすく使いやすいようにしよう。
 ルガー(個性的なフォルムの銃。ブローバックの仕方なども個性的で、スパイモノなどに度々登場する)・007とか好きそうな、アクションに憧れている子にしよう。
 PSG-1(ドイツ製のライフル)・後ろからみんなを支えてくれるような子にしよう。
 M60(ベトナム戦争で活躍したマシンガン。劇中でランボーが使っていたりした)・がんがん撃ちまくれるような性格にしよう。
 ガバメント(アメリカ軍で1900年代から正式採用されている、根強いファンを持つ銃)銃を演出する感じで、格好良く撃てるようにしよう。
 一人あまった…・場所設定を考えてからに取っておこう。(笑)


 これで、一応のキャラクターができあがりました。
 この段階では、まだキャラクターは黒つぶしの影に銃を持っていると言うだけですが、この後、物語のベースとなる場所や方向性を考えていって、この黒つぶしを明確にしていきます。


キャラクターが暴れ回るフィールドはどこだ?

 制服を着た娘が銃を撃てるのは? > エアガン・学校・クラブ
 あくまでガンファイト、アクションにしたい > ゴーストバスターズ的に、ユーレイを出してそれを銃で退治する。


 さあ、ずいぶん決まってきましたね。

 これを元に、黒つぶしだったキャラクターに色を付けていきましょう。
 と、その前に、今までまとめてきたことを、明確に文にしておきましょうか。

 ここまで行けば、書き出しまであと少しです!


ベース企画

 主人公達の通う高校は都心の鬼門にあたる所に建てられてしまっている。それゆえ、創立当初から魑魅魍魎のたまり場となってしまっていた。放っておけばたまる一方の魑魅魍魎。それを撲滅すべく設立されたのが、『魍魎撲滅委員会』だ!彼らは今日も学園の平和を守るため、魍魎達と戦うのであった!


 さあ、ベース企画の完成です。
 この段階ではタイトルは仮でかまいませんが、(本当はこれも仮タイトルだった)タイトルは漠然とでもいいので、つけておいた方がいいです。イメージが掴みやすくなりますから。

 さてそれではこの後は…
 長くなってしまったので、次回に続く。